日本ハム・上原健太投手(27)が14日、新たに野手の練習を始めて投打二刀流に挑むことを表明した。「来季から二刀流に挑戦させていただくことになった」。沖縄・国頭秋季キャンプに参加中で、この日から打撃練習をスタートした。
ブルペン投球を終え、昼食を挟んだ午後の練習でバットを握った。「まず慣らしで練習させていただいた」。ロングティーでは郡や万波が見つめる前で柵越えも披露。さらにフリー打撃、素振りとスイングを続けた。右手はすぐに皮がむけ「バットが重いです」と笑った。
15年ドラフト1位で入団。故障離脱が多く、6年で通算7勝にとどまっている。1メートル91の長身で50メートル5秒台の俊足。18年6月18日の広島との交流戦でプロ初安打初本塁打を記録した打力もある。11日までキャンプを視察した稲葉篤紀GMから打診され「年齢的にもこういう提案をしていただけるのは最後。ケガで投げられない時に試合に出られるチャンスを増やせる」と決断した。
かつて大谷(現エンゼルス)を二刀流で育てた栗山英樹前監督から今季中に促されたのが発端。前監督は退任会見で「上原の性格を考えたら(投打の)2つやった方がいい。球団には内野手、外野手とかじゃなく“二刀流という枠をつくってください”と言って辞める」とも話していた。それでも稲葉GMの打診後、2日間は熟考した。栗山前監督に連絡すると「覚悟が全てだ」と返され、明大時代に打撃の良さを見ていた元監督の善波達也氏には「誰でもできることじゃないことに挑戦できる。苦しさもあるけど、みんなが味わえない面白さがある」と背中を押された。
覚悟は決まった。「提案してもらったことに応えていきたい」と栗山前監督への感謝を抱きつつ、「(ホームランバッターの)大谷翔平とは比べて欲しくないです。彼はちょっと別です。自信があるのは肩や足。ビッグボス(新庄監督)もそういう選手は好きだと思うので」と目を輝かせた。
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二刀流の前に、投手で結果を出してもらいたい。
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