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高市早苗首相は就任後初めて臨んだ7日の衆院予算委員会で、歴代政権が重視してきた財政健全化に関する考え方を転換した。持論の「責任ある積極財政」を推し進める“攻め”の姿勢を鮮明にした一方で、少数与党のため安全運転の答弁も目立った。(東京支社取材班) 「財政運営の在り方は少し長いスパンで見ていきたい」「首相が代わり、内閣も新しくなった。経済政策を変更したと理解していただいて結構だ」 同日午後の予算委。財政健全化の指標となる基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)の黒字化目標について、首相は単年度を改めて数年度単位で確認する方向に見直すと明言した。
「無責任な放漫財政に」
PBは社会保障などの政策経費を借金に頼らず、税収などで賄えているかを示す指標。小泉純一郎元首相以降、歴代政権が黒字化目標を掲げた。石破茂前首相も「2025~26年度を通じて可能な限り早期」の黒字化を目標に据えていた。 質問した立憲民主党の本庄知史政調会長は、財政規律が緩むリスクに触れ「責任ある積極財政なるものは、無責任な放漫財政になりかねない」と痛烈に批判。これに首相は「財政の持続可能性にも重きを置いている」と反論した。 本庄氏は、所信表明演説で歴代首相が使った「分配」に言及しなかった点を突き、経済成長一辺倒への危うさもただした。ここでも首相は「『分配に配慮していない』ということはない」とすかさず否定した。
「前々から言ってることだ」
国の借金が膨らみ続ける中で「積極財政」のアクセルを踏み込む首相。立民ベテランは「財政規律を緩めてばらまきをやりたいだけだ」と吐き捨てた。自民党内でも中堅は「マーケットがどう反応するか」と危惧し、別の関係者も「厳しい財政事情を脇に置き、勢いばかり取り繕っているように見える」と非難した。 積極財政派の中では、単年度のPB黒字化目標の見直しはよく取り上げられてきた。そのため首相周辺は「前々から言ってることだ」と意に介さず、官邸幹部は「首相は財政出動のために黒字化目標に縛られたくないんだ」と解説した。
低姿勢をアピール
首相は得意分野以外の答弁では、手元の紙に目を落としながら慎重に言葉をつなぐ場面も。生活保護基準の引き下げを違法と認め、国の処分を取り消した6月の最高裁判決を巡っては「深く反省しおわび申し上げる」と神妙な面持ちで、政府として初めて謝罪した。 日本維新の会との連立政権合意書に盛り込んだ衆院議員定数1割削減に関して、臨時国会で法案成立させるのかを問われた首相は「成立を目指すという(合意の)文言に尽きる」と語った。少数与党のため質問した立民を指して「御党が全員賛成してくれたら成立できますよ」と言及し「丁寧にご説明しながら賛同者を募らなきゃいけない」と低姿勢をアピールした。
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積極財政で、景気上向き、アベノミクス成功を夢見ているのでしょうか。それとも選挙目当てのための積極財政=バラマキでしょうか。積極財政⇒インフレ加速、円安⇒物価高騰の悪循環でしょうか。

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