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厚生労働省が20日発表した人口動態統計(速報値)によると、今年1~10月の出生数は66万9871人と前年同期より3万3827人減少し、過去最少の水準となった。2021年の出生数は81万1622人で、このままのペースで推移すれば、今年の出生数は統計を取り始めた1899年以降、初めて80万人を割る見通しだ。 速報値には、日本在住の外国人や在外日本人の数が含まれる。今後発表される確定値は、日本に住む日本人の数で集計するため、速報値より少なくなる見込みだ。国立社会保障・人口問題研究所は17年に、確定値で80万人を割るのは30年と推計していたが、想定より8年ほど早いペースで少子化が進んでいる。 出生数減少の要因として、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、婚姻数の減少や出産を控える動きがあったと指摘されている。ただ、19年時点で20~30代の女性の出生率の低下は始まっており、他の経済的な要因が隠れている可能性もある。 第一生命経済研究所の星野卓也・主任エコノミストが、00年以降の国民生活基礎調査で世帯主が20~30代の世帯を分析したところ、年収300万円未満の低所得世帯と、300万~600万円未満の中所得世帯は子を持つ割合が低下していた。星野氏は「低・中所得層で子育てへの金銭的な不安が生じている可能性がある。『子どもはぜいたく』との認識が広がれば、少子化はより深刻になりかねない」と警告する。 来年4月にこども家庭庁が発足し、岸田文雄首相は同年6月ごろにまとめる「骨太の方針(経済財政運営の指針)」で子ども関連予算の「倍増」に向けた道筋を示す方針だ。明確な財源を確保できるかどうかが今後の焦点となる。【奥山はるな】
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無駄な防衛費増額ではなく、少子化対策が待ったなしでしょう。
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