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岸田文雄首相にとって2回目の本予算編成となった2023年度予算案は、一般会計総額が前年度から6兆円以上増え114兆円を超えた。 5年間で大幅増額を図る防衛費を筆頭に、予算規模は重要課題で膨張。首相は「有事」を強調して歳出を正当化し、財政規律は後回しとなった。 「歴史的な難局を乗り越え、未来を切り開くための予算だ」。首相は23日の政府与党政策懇談会でこう訴えた。夜の岸田派会合でも「有事の宰相という言葉が適切か分からないが、覚悟を持って取り組まないといけない」と表明。物価の高騰や安全保障環境の変化に対する国民の危機感を「錦の御旗」にしようとする姿勢が目立つ。 防衛費は22年度比26%増の約6.8兆円に急増。24年度以降の財源となる「防衛力強化資金」への繰り入れを含めると、歳出総額の9%に当たる約10.2兆円に膨れ上がった。先に改定した国家安全保障戦略で決めた「反撃能力」保有のため、米国製巡航ミサイル「トマホーク」の購入費用も計上した。 防衛とともに、まとまった財源が必要な「3兄弟」と呼ばれる子育て、脱炭素にも重点配分。来春から出産育児一時金を42万円から50万円に増額したほか、脱炭素社会の実現に向けた約1.6兆円の「GX(グリーントランスフォーメーション)経済移行債」発行も盛り込んだ。 一方、財政規律に対する懸念は残った。防衛費の増額を巡っては、法人税などの増税時期を明示せず、首相が「倍増」を目指す子育て予算も、財源論が来年度に持ち越された。 GX移行債の償還財源は、企業の二酸化炭素(CO2)排出に金銭負担を課す「カーボンプライシング(CP)」で賄う方針だが、反対論も根強く、導入に向けた不透明さは否めない。 立憲民主党の泉健太代表は記者会見で、予算案について「財政の組み方に規律がない。概算要求よりも膨らむのはあり得ない話だ」と批判。共産党の小池晃書記局長も談話で「異常な軍拡予算、暮らしを破壊する戦後最悪の予算案だ」と断じた。
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有事を煽る、聞く耳の無い無能なトップではダメでしょう。
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