配信
ウクライナが望む北大西洋条約機構(NATO)への加盟について、NATO幹部が「ウクライナが領土を諦め、その代わりに加盟するという解決策もありうると思う」と発言し、翌日、事実上の撤回に追い込まれた。ノルウェー紙VGが伝えた。 VGによると、発言したのは、NATOのストルテンベルグ事務総長の補佐役として事務総長室長を務めるスティアン・イェンセン氏(45)。出身国ノルウェーの討論会で15日に語った。 ただ、ウクライナの世論調査によると、「平和と独立の維持を可能な限り早く実現するために、ロシアに奪われた土地を諦めてもかまわない」と回答した国民は、昨年2月のロシアの全面侵攻開始以来、一貫して1割程度にとどまっている。 そのため、イェンセン氏の発言はウクライナ側から大きな反感を買うことになった。ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は15日、「NATOの傘と領土を交換する? ばかげている」とX(旧ツイッター)に投稿。領土を見捨てることは「民主主義の敗北」や「世界的な犯罪者の助長」につながると憤った。 2012年からNATOで働いてきたイェンセン氏は翌16日、VGの取材に応じ、「あのように言うべきではなかった。誤りだった」と認めた。また、「完全にウクライナに独立した決定権がある話で、いま最も重要なことはウクライナを支援することだ」とも説明したという。 ウクライナはNATOに「将来の加盟」で各国の合意を得ている。ただ、7月のNATO首脳会議では具体的な加盟時期を含めて明確な道筋は示されなかった。一方、ロシアの侵攻が長期化するなか、NATO加盟を重視する国民の割合は増えている。(藤原学思)
**************************************************************
観測気球でしょうか。
0 件のコメント:
コメントを投稿