「不透明なんですよ!疑惑があるんですよ!」
連日、国会で疑惑の追及が続く森友学園。
大阪府豊中市の森友学園が運営する小学校の建設予定地では3日、土砂の搬出作業が始まりました。
【記者リポート】
「運び出されるのは土砂のみで、問題となっているごみの撤去は行われていません」
国有地が鑑定価格より8億円以上安く売却されたことを巡って、政治家の「口利き」があったのではないかという疑惑が浮かび上がっています。
【自民党・鴻池祥肇元防災相】
「紙に入ったものを『これでお願いします』言うて、オバハン(妻)の方が。一瞬で金だと分かりましたよ」
兵庫県選出の鴻池元防災相は1日、2014年に森友学園の籠池理事長夫妻から口利きを依頼されたと明らかにしました。
【自民党・鴻池祥肇元防災相】
「政治家のツラを銭ではたくような。そんなん教育者違う、帰れ!と」
鴻池事務所の記録によると、籠池理事長は15回にわたり鴻池事務所の秘書と電話などで接触していました。
【鴻池事務所の面会記録】
「土地価格の評価額を低くしてもらいたい」
「上から政治力で早く結論が得られるようにお願いしたい」
さらにこの記録から、ある兵庫県議が2人を「橋渡し」していた事実が明らかになりました。
橋渡しをしていた黒川治兵庫県議は、14年間にわたり鴻池元防災相の秘書を務めていた人物で、2013年に籠池理事長から仲介を頼まれたといいます。
【自民党・黒川治兵庫県議】
「鴻池事務所さんにお願いしてほしい、つないでほしいというというニュアンスだったと記憶。面識がある中だったが、改めて要望・陳情があるので相談にのってあげてよという形でつないだ」
3日の会見で黒川県議は、自身の主催するセミナーの参加料として2万円を受けとったことがあると語ったものの、金銭の授受は否定しました。
【自民党・黒川治兵庫県議】
「籠池さんは良い方ですけど、しつこいというか、ずっと頼まれる方だなと。
私がそこで自分で何かをして、県会議員の立場であちこちに連絡をしたとかは全くありません」
また、大阪維新の会の中川隆弘大阪府議は、小学校の認可について陳情があったことを明らかにしました。
【大阪維新の会・中川隆弘大阪府議】
「確かに連絡はありました。大阪府の認可の決定をするか否かのときに力を貸して欲しいという内容。働きかけたところで、私学審議会はしっかりとした審議を進めておられるので、我々がどうのこうのの話ではない」
籠池理事長との面会は1度のみで、金銭の話もなかったということです。
地方議員と籠池理事長との関わりが相次いで発覚する事態に、松井知事は…。
【大阪府・松井一郎知事】
「問題ないです、政治家としての普段の陳情受けですよ。土地売買に府議会議員が、市議会議員が絡むことはないし、絡んだとしても、財務省や近畿財務局が相手にするはずがない」
松井知事は小学校の認可について、現状難しいと話しました。
「4月開校」に保護者の不安が募る中、小学校に認可が下りなかった場合の対応について、石井国交相は…。
【石井啓一国交相】
「土地については、学校法人森友学園に対し期間を定めた上で小学校の用途に供することを求めており、その用途に供することができなかった場合には、(規定上は)国において買い戻しができることとなっている」
「小学校」として土地を使用しない場合は「買い戻し」ができると説明しました。
一方、野党側は森友学園の籠池理事長に国会への参考人招致を求めていますが、政府は慎重な姿勢です。
【菅義偉官房長官】
「国会での参考人招致の問題は、国会でお決めになることだと思います。一般論として申し上げれば、違法性のない事案に関わる審査というのは、やはり慎重にやるべきだろうと思います」
【麻生太郎財務相】
「(国有地売却は)手続きに瑕疵がなければ、私どもとしてはそれを認可する立場」
また3日の国会では、財務省が学校側との交渉などの記録を去年6月、売買契約が終了した時点で破棄していたことにも追及が及びました。
【民主党・舟山康江参院議員】
「記録がない、全て破棄してしまった、だから詳細が分からないという中で、“政治家に口利きはなかったんだ”と、これだけはなぜ断言できるんでしょうか」
【財務省・佐川宣寿理財局長】
「公平・中立性が確保されない恐れがあり対応が困難なものについては、大臣に報告した上で保存することになっている、そういう不当な働きかけもございませんでしたので、記録もございません、ということで記録がない!…ということでございます」
【民主党・舟山康江参院議員】
「非常に不透明なんですよ、疑惑があるんですよ」
財務省の担当者は「不当な働きかけ」がなかったからこそ、記録が残っていないと反論しました。
野党側は引き続き、籠池理事長の参考人招致を求め、真相の解明を迫る姿勢です。
(関西テレビ)
不当な働きかけがあったのか、森友の交渉のうまさなのか。
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