第49回衆院選は31日、投開票が行われ、自民党は公示前から議席を減らすが、過半数(233議席)を超え、安定多数(244議席)も維持することが確実となった。衆院全ての常任委員長ポストを独占し、各委員会で半数を確保できる。岸田文雄首相(自民党総裁)は信任を受け、政権を維持する。立憲民主党は選挙区の約7割で共産党などと候補者を一本化したが、公示前勢力(110議席)を下回り、野党共闘は不発に終わった。一方、日本維新の会は公示前勢力の11議席から躍進。公明党を上回り、第3党となるのが確実となった。
政府・与党が11月10日の開催で調整する特別国会で第101代首相に指名され、第2次岸田内閣が発足する運びだ。首相は31日夜、党本部で記者団に「与党が政権選択選挙で信任をいただいたことは大変ありがたかった。しっかり政権運営、国会運営を行っていきたい」と述べた。
自公は衆院の各委員会で過半数を得ることが可能となる絶対安定多数(261)を確保した。ただ、自公だけで憲法改正の国会発議に必要な3分の2に当たる310議席を確保できず、改憲に前向きな維新を合わせた自公維で310議席超となる。また、自民は31日夜、衆院選で勝利した東京15区の柿沢未途氏、奈良3区の田野瀬太道氏を追加公認した。
選挙戦では与野党双方が新型コロナウイルス対策の強化を掲げた一方、首相は成長と分配の好循環を目指す「新しい資本主義」を訴え、分配を重視する野党との差別化を図った。立民と共産など安全保障政策が一致しない野党による選挙協力も批判した。
立民、共産、国民民主党、社民党、れいわ新選組の野党5党は213選挙区で候補者を一本化し、135選挙区で事実上の与野党一騎打ちに持ち込んだ。安倍晋三、菅義偉両内閣を総括する選挙と位置づけたが、躍進につながらなかった。維新は自らを改革勢力とし、地盤の関西以外でも支持を広げた。
共同通信社が1日午前1時現在で集計した衆院選選挙区の推定投票率は55・81%となった。平成29年の前回を2ポイント程度上回るものの、戦後3番目に低い投票率になる可能性がある。
現行憲法下で初めて前衆院議員の任期満了日(10月21日)以降に投開票日を迎えた。岸田内閣発足から衆院解散まで10日間、解散から投開票まで17日間は戦後最短だった。
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場当たり的な共闘ではなく、野党の再編とわかりやすい政策が必要でしょう。
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