【ワルシャワ時事】ロシア軍はウクライナ各地で19日も攻撃を続け、包囲している南東部マリウポリでは、両軍による市街戦が一段と激化した。
ロシア軍が16日に空爆した市内の劇場には、住民1000人以上が地下に閉じ込められているとされるが、周辺で激しい砲撃がやまず、救出作業が難航。水や食料が極度に不足する中、約30万人が市外へ逃れられず、人道状況の悪化も深刻だ。
マリウポリは黒海へ続くアゾフ海に面した要衝。陥落すれば、ロシアが併合したクリミア半島と、親ロシア派が実効支配するウクライナ東部ドンバス地方が陸路で結ばれるため、ロシアは攻勢を仕掛けているもようだ。ウクライナ当局は18日、アゾフ海へのアクセスを一時失ったと認めた。
マリウポリのボイチェンコ市長は英BBC放送に「ロシア軍の規模がわれわれを上回っている」と指摘。劇場では、攻撃が小康状態の間にがれき除去や一部避難者の救助しかできないという。ロイター通信によると、多くのマリウポリ市民の退避先となっている南部ザポロジエでは、19日午後から21日早朝までの外出禁止令が発出。ロシア側の砲撃強化に警戒が高まっている。
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は19日、ウクライナでの民間人死者が少なくとも847人に達したと明らかにした。子供も身元不明を含めると64人に上る。負傷者は1399人というが、いずれも実際の数ははるかに上回る可能性がある。
両国の停戦交渉はこう着状態が続く。ウクライナのゼレンスキー大統領は19日の動画で「(ロシアのプーチン大統領と)会って話す時が来た。さもなければ、再建まで数世代では足りないほどロシアの損失が大きくなる」と訴えたが、強硬なプーチン氏が応じるかは不透明だ。国際社会からは、目立った進展が見られない交渉は「ロシア軍再編成のための偽装工作」(トラス英外相)と懸念が強まっている。
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民間人への無差別攻撃を、正当化していることは、狂っているでしょう。
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