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プーチン大統領が激怒しているのは間違いない。ロシアの政府系テレビ「第1チャンネル」の生放送中、「戦争やめろ」などと書かれたプラカードを掲げたマリーナ・オフシャンニコワさんは、この先、どうなるのか──。世界中が注目している。 抗議行動の後、テレビ局員のオフシャンニコワさんは、警察の取り調べを受けていた。 モスクワの裁判所は15日、この放送前にオフシャンニコワさんがSNSで反戦を呼びかける投稿をしたことが「デモに関する法律違反」に当たるとして3万ルーブル(約3万4000円)の罰金を科した。放送中の抗議については、まだ処罰を出していない。オフシャンニコワさんは、SNSでも「侵略者はロシア、責任はプーチンにある」と訴えていた。 ■懲役15年の可能性も ロシア警察は、放送中の行為について捜査を開始したという。有罪となれば、最長15年の懲役となる可能性がある。 裁判所から出てきたオフシャンニコワさんは、「取り調べは14時間つづいた。家族にも連絡させてもらえず、弁護士への連絡も認められなかった」「自分で反戦を決意した」と報道陣に英語で話した。一歩も引かない構えだ。 執念深いプーチン大統領は、逆らった者は絶対に許さない。政敵は次々に獄中に入れられ、命を狙われている。オフシャンニコワさんも、いずれ逮捕されるか、暗殺されるのではないかと心配されている。
“反プーチン”の新リーダーに
さっそくフランスのマクロン大統領は15日、“亡命”受け入れの用意があると表明した。オフシャンニコワさんは、父がウクライナ人、母がロシア人だという。彼女はどうなるのか。筑波大教授の中村逸郎氏が言う。 「あの国で“反プーチン”の声が、国民の居間に届いたインパクトは絶大です。あれだけ有名になってしまうと、もう当局も彼女には手を出しづらいでしょう。亡命もないと思う。亡命したら、彼女は“裏切り者”扱いされてしまう。このまま彼女は“反プーチン”の新しいリーダーになっていく可能性があります。いま“反プーチン”にはカリスマがいない。皆、バラバラに闘っている。ポイントは、彼女が若く、理知的で気が強い女性だということです。ロシア人はこういうタイプのリーダーが好きです。もともと、ロシアには女帝待望論がある。ロシアの史上最強の女帝・エカテリーナ2世のような女性の登場を待ち望んでいる。彼女は英雄になるかもしれません」 プーチン大統領の足元を揺るがす存在になるのか。
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まともなリーダーを期待したい。
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