<「ウクライナ侵攻の失敗はロシア軍の近代化の遅れを世界にさらした」>
米中央軍司令官やCIA長官を歴任したデービッド・ペトレアスは27日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の野望はウクライナでの軍事作戦の失敗のせいで「大きく後退させられた」との見方を示した。 ロシア軍がウクライナへの侵攻を始めたのは2月24日。アメリカのジョー・バイデン大統領を初めとする欧米の指導者たちはその数週間前からロシアによる軍事作戦は近いと警告していたが、それが現実のものとなったわけだ。 国際社会は、正当な理由のないロシアによる侵攻を非難。国連総会は3月2日、ロシアを正式に非難する決議案を圧倒的多数の賛成で採択した。 プーチンは当初、短期間でウクライナの複数の大都市を制圧し、ウクライナのゼレンスキー政権を転覆することが可能だと考えていたと伝えられる。だが侵攻開始から1カ月以上が経過しても、ロシアはウクライナの大都市圏を1つも制圧できていない。ウクライナ軍と一般市民の抵抗はロシア軍の前進を阻み、多くの西側の軍事アナリストでさえその戦果に驚いている。 「この状況が、彼(プーチン)が抱いていたかも知れない野望の実現を非常に困難にしたと私は考えずにはいられない。これはロシア軍(の進歩)を何年間も遅らせることになるだろう」と、ペトレアスは27日、ABCニュースに語った。ロシアの失敗は、ロシア軍がこれまで信じられてきたような「すばらしく近代化された軍隊」ではないことを「全世界に見せつけた」と彼は言う。 「作戦の第一段階は達成」とロシアは言うが...... 近代化の遅れはこれまでも「ロシアにとって大きな課題だった」とペトレアスは述べた。「(ロシア軍が)7人の将官を失ったという事実は周知の通りだ」。また、軍事作戦が実を結ぶ気配がないことで「彼(プーチン)の野望は大きく後退することになるだろうと思わざるを得ない」とペトレアスは語った。 ところが大都市の制圧もゼレンスキー政権の転覆もできていないというのに、ロシア政府は軍事作戦の成功が見えてきたと主張する。ロシアの国防省は先週、「作戦の第一段階はほぼ達成した」とするとともに、ウクライナ軍の能力は「大きく削がれた」と述べた。 本誌は在米ロシア大使館にコメントを求めたが回答は得られなかった。 米シンクタンクの軍事研究所は19日、ロシアはウクライナにおける当初の軍事作戦に「失敗した」との分析を発表した。 「この戦争のロシアの序盤の作戦はウクライナ軍により潰えた。作戦の目的はキエフ、ハリコフ、オデッサなどの大都市を制圧し、ウクライナの政権を交代させることだった」と軍事研究所は指摘した。「作戦は終わった。ロシア軍は一部では、限定的ではあるが前進を続けているものの、この(当初予定の)ような形で目標を達成することはできそうにない」
すでに死者数は80年代のアフガン侵攻時と同じに?
ロシア政府は自国軍の損失について口が重いが、ワシントンポストは先週、 NATOはロシア軍の戦死者を7000~1万5000人と推計しているらしいと伝えている。 ところがロシア国防省の25日の発表では、これまでのロシア軍の死者はたったの1351人だという。 ちなみにアメリカがアフガニスタンにおける20年にわたる戦争で失った兵士の数は2500人に満たない。また、1979~89年の旧ソ連によるアフガニスタン侵攻では、旧ソ連軍の戦死者は約1万5000人だった。
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国際的に信用を失ったロシアの軍事作戦失敗で、ドンバス地方の実効支配のみで幕引きでしょうか。
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