9月下旬から弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮への対応で、日本政府の手詰まりが鮮明になっている。
北朝鮮は度重なる抗議にも耳を貸さず、国連安全保障理事会では中国、ロシアが協調を阻む。日本の制裁も「出し尽くしている」(外務省幹部)のが実情で、挑発を止める手だてを見いだせていない。
岸田文雄首相は6日の衆院本会議で「国際社会とも協力して関連する安保理決議の完全な履行を進め、北朝鮮の非核化を目指す」と強調した。
北朝鮮は4日、5年ぶりに日本上空を通過する弾道ミサイルを発射。首相は同日にはバイデン米大統領、6日は韓国の尹錫悦大統領と抑止力強化を確認したが、政府関係者は「北朝鮮は対話に応じる気配がない」と指摘する。
首相が目指す国際社会の連携も揺らいでいる。安保理では5月、大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を受けた制裁強化案が、中ロの拒否権行使で否決された。両国は4日の弾道ミサイル発射後も、安保理で非難声明を目指す動きに同調しなかった。
ロシアのウクライナ侵攻で繰り広げられた安保理内の対立が北朝鮮対応でも再現された形で、林芳正外相は7日の記者会見で、「一部の国々の消極的な姿勢により、行動できていないことは遺憾だ」と批判した。政府関係者も「北朝鮮は国際社会の分断の隙を狙って、好き勝手にやっている」と指摘、打開策は見当たらない。
安保理は2016~17年にかけて、北朝鮮によるICBM発射や核実験に対し、制裁決議を計6回採択したが、現状は様変わりしている。北朝鮮が7回目の核実験に踏み切るとの見方が強まっているが、政府関係者からは「安保理が、核実験は駄目だと言ってくれればいいが」との悲観論も出ている。
日本の独自制裁について、政府関係者は「弾がほとんど残っていない」と語り、圧力には限界があるとの認識を示す。別の政府関係者は「当面は抑止力強化を進めるしかない」と漏らした。
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いずれは強制的に核やミサイルの脅威を排除でしょう。
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