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岸田文雄首相は25日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との接点が次々と発覚して辞任した山際大志郎前経済再生担当相の後任に後藤茂之前厚生労働相を充てた。支持率の下落が続く中、手堅い国会答弁で知られる閣僚経験者の起用で立て直しを急ぐが、政権浮揚の兆しは見えない。 「政権として国民の『信頼と共感』が大事だと言ってきた。山際氏の説明はそのレベルに達しないという判断だ」 このタイミングで首相が山際氏を更迭することを決めた理由について、首相周辺はこう解説する。 旧統一教会との関係について山際氏が国民の納得する説明ができるのか。首相は17~20日に開かれた衆参両院の予算委員会で見極める考えだった。だが、山際氏は「覚えていない」などと不明瞭な答弁を繰り返し、野党の批判は一層強まった。 首相は21日からのオーストラリア訪問を挟み、山際氏の交代を決断した。 参院予算委が終了した24日午後、松野博一官房長官が山際氏を東京・赤坂の衆院議員宿舎に呼び出し、首相の意向を伝えた。すでに山際氏には、派閥会長の麻生太郎自民党副総裁からも首相が交代させる考えであることが伝わっていた。 「国会審議に支障をきたすことは本意ではない」 同日夜、山際氏は官邸で首相に辞表を提出した。 政府内では今月3日の臨時国会開会前から山際氏の交代論が浮上していた。松野氏は数度にわたって議員宿舎で山際氏と面会し、旧統一教会との関係などを問いただした。 「大丈夫です。国会で説明します」 山際氏は辞任を拒み続けた。松野氏もそれ以上踏み込まず、結果的に政権の対応は後手に回った。 政府高官は「少なくとも国会で山際氏が追及されることはなくなった」と語る。交代で11月の令和4年度第2次補正予算案審議などを乗り切りたい構えだ。 だが、25日には一部の委員会が取りやめになるなど、突然の更迭劇の余波が広がった。首相は19日にも宗教法人への解散命令請求が認められる要件に関する答弁を1日で変更した。政権の場当たり的な対応が目立っている。(田村龍彦)
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山際氏の不誠実な国会答弁を許した政権、自民党に問題ありでしょう。後手後手や場当り的対応は、国民の声を聞かず空気が読めないのでしょうか。
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