岡田阪神、電光石火の補強や!阪神は18日、斎藤友貴哉投手(27)、江越大賀外野手(29)と、日本ハム・渡辺諒内野手(27)、高浜祐仁内野手(26)による2対2のトレードが成立したと発表した。岡田彰布新監督(64)の就任会見からわずか2日後に、懸案だった右の内野手の補強を実現。NPB球団のトレードは今オフ初の成立となった。 就任会見から2日後に、岡田阪神が「アレ(優勝)」に向けた緊急トレードを成立させた。懸案だった「強打の右打者」で、13年の日本ハムのドラフト1位で、19年には自己最多の11本塁打を記録した右の二塁手・渡辺を獲得。今オフ、12球団では初のトレードをまとめた。 18日午後、監督復帰以来初めて、甲子園球場内の球団事務所に姿を見せた岡田監督は「いきなり、そういう話をもろたから、すぐOKしたよ」と即断即決の舞台裏を明らかにした。嶌村球団本部長が「話が出たのはシーズン中からかな。ポンポン決まるときもあるし、決まらんときもある。こういうのは」と語ったように、シーズン中から水面下で画策されていたもよう。岡田監督の就任を受けて、一気に進展したことを物語った。 日本ハム・新庄監督との関係性もスムーズに事が運ぶ要因の一つとなった。92年の“亀・新フィーバー”をベテランとして見守り、二刀流に挑戦した99年の野村監督時代も、2軍監督としてバックアップしていた。先輩・後輩の師弟関係があればこその成立だった。岡田監督が補足する。 「渡辺は結構見てたんや。左ばかりだから右は貴重。ある程度レギュラーも張っていた。二塁とかの戦力として考えている」 今季の阪神は二塁を固定できなかった。スタメンは糸原が54試合、山本が40試合など7選手が起用された。糸原、木浪、小幡、高寺と多くが左打者。強打の二塁手・渡辺は補強ポイントに合致する。今季もまたヤクルトの石川、高橋、DeNAの今永、浜口、石田といったサウスポーに手を焼いただけに、なおさら魅力だ。 懸案をカバーできたことで、目前に迫ったドラフト会議でも即戦力の右打ち野手に重点を置く緊急性もなくなった。「まずドラフトやな」と指揮官は次に目を向けた。 ≪高浜の兄を07年ドラフトで指名した岡田監督「それも縁かも」≫岡田監督は高浜の獲得について「兄貴は唯一クジで当てた選手。それも縁かもわからへん」とドラフトを巡る思い出を語った。07年高校生ドラフトの外れ1巡目で横浜と競合した7歳違いの兄・卓也を引き当てたのが当時の岡田監督。21年に107試合に出場し、打率.262、8本塁打、43打点と右でパンチ力を発揮した高浜に「守備より打つ方で戦力になるかな」と期待を寄せた。 ▼日本ハム渡辺 9年間、苦しいこともうれしいこともあった。しっかりレギュラーをつかめなかったことが心残り。阪神の一員として早く認めてもらえるように全力でプレーしたい。 ◇渡辺 諒(わたなべ・りょう)1995年(平7)4月30日生まれ、茨城県出身の27歳。東海大甲府では2年夏に甲子園出場。13年ドラフト1位で日本ハム入り。直球に強いことから「直球破壊」の異名を持つ。1メートル78、86キロ。右投げ右打ち。 ▼日本ハム高浜 正直驚いた。ただ、これもチャンスだしプラスに捉えたい。1軍で活躍できたと言えるのは1年だけなのでファンの皆さまには申し訳なく思っている。
◇高浜 祐仁(たかはま・ゆうと)1996年(平8)8月8日生まれ、佐賀県出身の26歳。横浜高では2年夏と3年春に甲子園出場。14年ドラフト7位で日本ハム入り。兄の卓也さんは08年から11年途中まで阪神に在籍。1メートル85、90キロ。右投げ右打ち。
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阪神優勝のために活躍してもらいたい。日本ハムよりも芽があるでしょう。
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