ポスティングシステムで米大リーグ入りを目指していた阪神・藤浪晋太郎投手(28)がアスレチックスと契約合意に達したことが10日(日本時間11日)、明らかになった。複数球団と交渉していたが、米球界関係者によると、昨季ア・リーグ西地区最下位に沈み、チーム再建に乗り出したア軍が好条件のメジャー契約を提示したもようだ。藤浪はこの日、渡米しており、近日中に正式発表と入団会見が行われる。 年をまたいで、藤浪の移籍先が決まった。米東部時間14日午後5時(日本時間15日午前7時)の交渉期限を前に、争奪戦を制したのは、アスレチックスだった。ポスティングの申請書類が昨年12月1日に米大リーグ機構に受理されてから1か月以上を経て、ようやく決着となった。 アスレチックスが所属するア・リーグ西地区は、大谷が所属するエンゼルスと同地区だ。藤浪と大谷は同学年で高校時代からのライバル。米国で二刀流で活躍する大谷の後を追うように、藤浪もライバルチームに所属することになった。 カリフォルニア州オークランドに本拠地を置くアスレチックスは昨季、60勝102敗で地区最下位に沈み、チーム再建に乗り出している。現在、ローテ入りが有力視されるのはアービン、カプリーリアン、ブラックバーンのみ。藤浪をリリーフとして評価するメジャー球団もあったが、本人が熱望する先発起用の機会を得る可能性がありそうだ。 160キロ超の直球と140キロ台のフォークを操る藤浪は、1年前のオフにポスティングシステムによるメジャー挑戦を訴え、阪神球団も熱い気持ちに耳を傾けてきた。ポスティングが認められた際には「(球団に)本当に感謝しています。持っているものを出せれば、勝負できる」と語っていた。 藤浪に対してはDバックス、Rソックスなども興味を示していたが、代理人のスコット・ボラス氏が水面下で交渉を進め、すでにア軍と契約面で合意。この日、渡米した藤浪が米国でメディカルチェックを受け、近日中にも入団が発表される。今月7日には兵庫・鳴尾浜のブルペンで新年の投げ初めを行い「チャレンジする年になると思うので、思いきって勝負できればいい」と話していた剛腕。統計学を用いた小説、映画「マネーボール」で話題となった伝統球団で、藤浪が新たな野球人生の一歩を踏み出す。 ◆ポスティングシステム NPB選手が海外FA権取得前にMLBに移籍する制度。NPBが球団からの申請を受理してMLBに伝え、30球団に通知された翌日から45日間、交渉が可能になる。契約した球団は日本の所属球団に契約内容に応じた譲渡金を支払い、日本の球団は契約内容を破棄できない。譲渡金はメジャー契約の場合、契約総額2500万ドルまでの20%に、2500万~5000万ドルまでの部分の17・5%、5000万ドル以上の部分の15%が加算され、契約期間内に選手が獲得した出来高の15%が毎年追加で支払われる。 ◆オークランド・アスレチックス ア・リーグ創設の1901年、フィラデルフィアで誕生。10年に初の世界一。55年にカンザスシティー、68年に現在地に移転。72年から3年連続ワールドシリーズ制覇。89年に9度目の世界一。リーグVは15度、地区優勝19度。日本人選手は2005年に藪、10年に岩村、11年に松井、13年に岡島が所属。本拠地はオークランド・コロシアム(3万5067人収容)。
◆藤浪 晋太郎(ふじなみ・しんたろう)1994年4月12日生まれ。大阪府出身。28歳。大阪桐蔭3年時に甲子園春夏連覇。2012年ドラフト1位で阪神入団。15年に最多奪三振。17年WBC日本代表。197センチ、98キロ。右投右打。昨季年俸4900万円。
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メジャーで通用するのでしょうか。短いイニングなら何とかなるのでしょうか。
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