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岸田文雄首相が掲げる「異次元の少子化対策」をめぐり、政府は児童手当について、新たに高校生に月1万円を支給する方向で調整に入った。 現在の支給額は、所得制限の対象となる世帯を除き、 ・0~2歳:一律月1万5000円。 ・3歳~小学生:第1・2子が1万円、第3子以降が月1万5000円 ・中学生:一律1万円 となっている。さらに、子供が多い世帯の経済負担を減らすため、3歳~小学生の第3子以降については、現在の月1万5000円から3万円に倍増させることも検討中だ。また、一定以上の所得がある世帯は不支給または減額となっているが、この所得制限も撤廃する方向だ。 政府は児童手当の拡充に1兆2000億円をあてる方針で、財源として、2026年度にも社会保険料を引き上げることを検討している。主に医療保険料を対象にする案が有力だ。 「高校生に新たに月1万円支給することに、SNSでは歓迎の声が出るかと思いきや、実は批判が大量に寄せられています。というのも、一方で『扶養控除』の縮小案が浮上しているからです。 『扶養控除』は、子供1人につき、親の課税所得から38万円が差し引かれる優遇策ですが、23日、鈴木俊一財務相は『16~18歳に適用される扶養控除を整理する必要がある』と述べています。 『扶養控除』がなくなるとそのぶん税金が上がりますから、年間12万円もらったとしても、実質的に受け取れる額は大きく目減りしてしまいます」(経済担当記者) 高校生に月1万円支給する一方で、「扶養控除」の縮小案が浮上していることに、SNSでは以下のような批判的な声が見られた。 《児童手当たった月1万円で、扶養控除無くすとかいったら、それこそ「異次元の一人っ子政策」。少子化が加速する》 《所得制限を無くす方針というのは良いが、扶養控除無くして10000円支給しても意味ないでしょ。バカなのかな?》 《えっ?毎月、たった1万円しか支給しないの? 扶養控除38万を無くして、月1万円しか支給しないんじゃあ、生活は今より苦しくなるんじゃないの?》 2010年、旧民主党政権が、中学生までを対象とする子ども手当(現・児童手当)を創設した際、「所得控除から手当へ」を掲げ、15歳までが対象だった年少扶養控除を廃止した。 だが、自民党が、2012年6月から児童手当に所得制限を導入したことで、所得の多い世帯では、実質的な家計負担が増加。子供を産んで育てるほど負担が増える「子育て罰」という言葉が定着することとなった。 SNSでは、再び「子育て罰」の悪夢を思い起こす声が集まっている。 《うちの息子は年少扶養控除も廃止された世代で子ども手当も所得制限で切られて、来月16歳になるからやっとこさ扶養に入るなぁと思ってたら今度は何やねん どこまで子育て罰を受けさせられなあかんねんっ!》 《年少扶養控除取り上げたままなのに高校生達の扶養控除にまで手をつけるの? 返すどころか更に取り上げるって本気? 国による子育て罰という名のカツアゲ》 《こうやって、控除→手当にした後手当の金額減らしたり、無くしたりしていくんでしょ?知ってるよ。ほんと子育て罰だよね…》 5月22日、岸田首相は、「こども未来戦略会議」で「2030年までの少子化対策のラストチャンスを逃さない」と強調した。だが、SNSでは、《扶養控除見直されると結果的に損して、我が家の子育て罰がキツくなるので、だったら児童手当拡充しないでー!! 》という声まで上がっている。
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異次元ではなく、お茶を濁して終わりでしょうか。
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