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大手旅行会社「日本旅行」(東京都中央区)は、全国旅行支援事業を巡り、愛知県側に人件費を約530万円水増し請求していたことが、「 週刊文春 」の取材でわかった。日本旅行側が事実関係を認めた。愛知県以外での水増し請求についても今後調査する方向だという。 日本旅行の連結売上高は約1819億円(昨年12月期)。コロナ禍での経営悪化を脱し、大幅な増収増益となった。追い風となったのは、政府による全国旅行支援事業だ。多額の税金が投入され、観光業界の需要回復を後押しした。 愛知県では「いいじゃん、あいち旅キャンペーン事務局」が設けられ、事務局には日本旅行をはじめ、大手旅行会社の社員らが出向していた。
日本旅行関係者が証言「県側に人件費を水増し請求する意図があった」
日本旅行関係者のA氏が証言する。 「事務局への出向社員の人件費は愛知県に請求することになっています。ところが、ある社員は実際には事務局で働いていないにもかかわらず、出退勤管理システム上に『Go To事務局へ直行直帰』と記すよう、上司から命じられていた。県側に人件費を水増し請求する意図があったと見られます」 日本旅行関係者のB氏も続ける。 「実際、愛知側に提出する『日別出勤簿』に、事務局の職務に従事していない日本旅行の社員の名前が記入されていたこともありました」 派遣社員のC氏はこう明かす。
「派遣社員の勤務時間は9時30分から17時30分で、給与も7時間分で振り込まれていました。ところが、日本旅行は愛知県側に『9時15分から17時45分の勤務』とし、勤務時間を30分水増しして報告していた。その分、多額の人件費が県から日本旅行側に支払われたようです」
日本旅行はどう答えたか?
「週刊文春」が5月15日午前10時、事実関係の確認を求める質問状を送付したところ、日本旅行は5月16日午前11時、以下のように回答した。 「事実関係につきましては、現在調査中でございます。当社による調査の結果、不正および是正の必要が確認された場合には、速やかに是正するとともに、不正に対しては厳正に対処してまいります。本件のような疑義を生じさせましたこと、心よりお詫び申し上げます」 その後、午後4時半、以下のように口頭で回答した。 「事務局に勤務していない出向社員の人件費を愛知県側に請求していた事実は一部ありました。現在までで分かっている請求金額は約530万円。派遣社員の勤務時間については調査中です。全国での同様の事例があるかは今後調査を進めていきます」 日本旅行は午後5時から本件に関し、愛知県政記者クラブで記者会見を開く予定だ。 ※追記 日本旅行の記者会見によれば、昨年7月から今年4月にかけて、「いいじゃん、あいち旅キャンペーン」の書類審査業務を巡り、勤務実態の無い163人分の人件費約530万円分を不正に請求していたという。舘真常務取締役は会見で「愛知県民、関係者に心よりお詫び申し上げる」などと謝罪。同社は愛知県のほか、全国38都道府県で同様の業務を請け負っており、不正が無かったか調査を進めている。
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全国で同様の水増し請求でしょうか。旅行支援自体が税金の無駄です。
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