ウクライナ軍参謀本部は30日、ロシアが2014年に一方的に併合した南部クリミア・セバストポリの燃料貯蔵施設で29日に発生した大規模火災に関し、露軍側が燃料約4万トンを失ったとの見方を示した。露側は無人機攻撃が出火原因としている。ウクライナ軍南部方面部隊の報道官は30日、火災はウクライナ軍が計画する大規模な反転攻勢の準備の一環と位置付け、軍の関与を示唆した。
報道官は「敵の補給拠点への打撃は強力な行動に向けた準備の主要な要素だ」と述べた。露海軍の黒海艦隊の要員や家族が、拠点としているセバストポリから、露南部ノボロシスクに退避する動きが強まっているとの分析も明らかにした。米政策研究機関「戦争研究所」は29日、ウクライナ軍が、自爆型に改造した中国製の民生用無人機10機程度を使って攻撃した可能性があるとの見方を示した。
ウクライナ大統領府によると、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は北欧7報道機関とのインタビューで、「クリミアの境界まで到達すれば、ロシアは我々の前進よりも早く撤退するだろう」と述べ、クリミア半島の入り口まで進軍することが今回の反攻の目標であることを示唆した。クリミアの「解放」を目指す姿勢も強調した。露軍との攻防が「何年も何十年も続く可能性がある」と述べ、長期的な軍事支援を呼びかけた。
ゼレンスキー氏は「反転攻勢がじきに始まる。成功する」とも語ったが、対象地域などは明らかにしなかった。ウクライナの第1外務次官は4月中旬、クリミアの解放は「軍事と外交を組み合わせて実現する」と述べていた。
ウクライナ軍は29日、東部ルハンスク州と南部ザポリージャ州で、露軍の後方拠点を高機動ロケット砲システム(HIMARS)で攻撃した。反攻の対象地域を複数の選択肢から見極めているものとみられる。
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大規模な反転攻勢の始まりでしょうか。
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