大物撃ちを巻き返しへの号砲とする。借金5で5位に低迷する巨人は、9日に新潟で首位を快走するDeNA戦に臨む。負ければ最下位転落の可能性もある正念場で、相手の先発は20年サイ・ヤング賞右腕で自身2連勝を狙うトレバー・バウアー投手(32)。初球から変化球を多投する傾向に注目しているチームは、カウントを取りにくる変化球を狙うなど、臨機応変な対応で攻略を目指す。
浮上の兆しをつかむには、もってこいの相手だ。負ければ最下位転落の可能性もある試合で、さらに大きな壁が立ちはだかる。メジャー通算83勝のバウアーだ。偶然、右腕と同じ新幹線で東京から新潟に移動した原監督は「有名な投手であることは知っています」と短い言葉に闘志をにじませた。
攻略の鍵は変化球だ。大久保打撃チーフコーチは「変化球投手。真っすぐも速いけど変化球でストライクが取れる」と分析する。来日初登板だった3日の広島戦は全98球中、直球は24球で、最多は30球も投じたカットボール。スライダー、ナックルカーブ、ツーシーム、さらに来日後に習得したスプリットチェンジも駆使し、打者28人中、21人も初球に変化球を投じて幻惑した。軌道は打席に立たないと分からない中で「タイミングをどう合わせるか」という同コーチは「どの変化球がタイミングが合うか。どれも合わないなら、カーブを待つとか」と柔軟に変化球待ちを指示する可能性も示した。
鍵を握るのは不動の4番・岡本和だ。今季はここまで直球は打率・260で変化球は・343。侍ジャパンの世界一奪還に貢献した3月のWBCでは初対戦が多い中で・333、2本塁打、7打点の成績を残し、米国との決勝では左腕フリーランドのスライダーを左中間席に運ぶなど、大舞台で初対戦の投手から得意の変化球打ちを披露した。バウアーについて「(メジャー時代を)見ていた。まさか日本に来るとは思わなかった」と語り「全部が凄い。打てたら最高。でもチームが勝てればいい」と気を引き締める。
リーグトップタイの7本塁打を放っていた中田翔が右太腿裏の肉離れで離脱中だが、主将の岡本和は「みんなでカバーしていけるように」と前を向く。新潟で超大物右腕を攻略し、上昇気流をつかむ。(小野寺 大)
≪初球直球は25%≫バウアーが3日の広島戦で初球に投じた28球のうち、大半の75%を占めたのは変化球だった。最多は39.3%のカットボールで、直球はわずか25%。だが、2ストライク以降の決め球になると一転し、25球のうち直球が最多の32%に上昇した。カットボールはスプリットチェンジと同じく16.0%にとどまった。
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バウアーの快投に注目でしょう。
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