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ロシアによるウクライナ侵攻の影響で、ロシア産水産物の供給不足への懸念が高まっている。日本にとってロシアは世界3位の水産物の輸入先で、カニやウニ、紅ザケはロシア産の輸入シェア(占有率)が最も多い。輸入が滞れば価格が高騰する可能性が高い。
シェア1割
日本は国内で消費する水産物の過半数を輸入で賄っている。農林水産省によると、2021年のロシアからの水産物の輸入額は1381億円と、中国、チリに次ぐ規模で、水産物輸入全体の8・6%を占める。このうちカニは380億円でロシア産のシェアは56%、加熱して食べる紅ザケは151億円で79%、ウニは98億円で47%に上る。
豊洲市場の仲卸業者「マルツ尾清」の担当者は、「ウクライナ情勢の緊迫化でウニの仕入れが減るのではないか」と気をもむ。ウニの調達先は、北方4島のロシア産やチリ産など輸入が7割、国産が3割程度だ。
ウニはすでに、北海道での昨秋の赤潮被害の影響で、国産が品薄の状態だ。豊洲市場では今年1月の国産ウニの平均卸売価格は1キロ・グラムあたり3万2974円と、前年同月に比べ4割上昇した。輸入ウニも同2万5851円と5割以上の高値だ。ロシア産の供給が細れば、高値に拍車がかかる可能性がある。
兵庫県香美町の水産加工会社は、取り扱うズワイガニの約7割をロシア産が占める。ロシア産の確保が不透明となったため、今後は他国や国内での調達を目指すが、見通しは立っていない。この会社の社長は「何とか調達できても、値上げは避けられそうにない」と話す。
報復
ロシアから今後水産物の輸入が難しくなりそうなのは、経済制裁で国際決済網からロシアの一部銀行の排除が決まり、ロシア企業への代金の支払いができなくなる公算が大きいためだ。
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あえてロシア産食材を食べないことも、ロシアへの抗議でしょう。
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