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2016年5月27日金曜日

舛添要一 ついに都幹部も舛添知事を見はなす 都政専門紙に部長や課長が敬意ゼロの本音

 東京都の舛添要一知事(67)が、ついに部下からも見放された。都政専門紙「都政新報」が、現役の部長や課長らの生々しい本音を報じたのだ。「裏切られた」「品格なし」「セコい性格」などの痛烈批判に加え、舛添都政が「レームダック(死に体)状態」にあるという分析も披露された。舛添氏は25日、「第三者による調査」を行う弁護士を決定したが、もはや都民や都職員の信頼は取り戻せそうにない。

 都政新報は1950(昭和25)年の創刊で、週2回発行(定期購読)。都政の汚職・腐敗追及に取り組み、歴代知事と真っ向から対決してきたことで知られる。豊富な人事情報、読み応えのある検証記事などにも定評がある。

 注目の記事は、20日付4面に掲載された。「都庁に広がる失望、困惑」の大見出しで、幹部職員7人が匿名で心中を明かしている。

 まず、最初の「本庁課長」は「就任時の期待が大きかった分、裏切られた思いもまた強い」と語り、「都民もまたクリーンな点に期待して投票したと思う。それが公金無駄遣いと公私混同が分かりやすい形で表面化し、一気に信頼が失墜した」と突き放した。

 この課長は、舛添氏の都政運営について、「知事はどちらかというと目立つことに重点を置いた施策に関心が高く」とも語っている。「豪華大名旅行」と揶揄(やゆ)された、舛添氏の高額海外出張にもつながりそうだ。

次に登場する「本庁課長」は、舛添氏の釈明会見などを「謙虚にはほど遠い」「一般の都民にはかなり不自然な説明で、屁理屈(へりくつ)と映ったのではないか」と厳しく指摘し、「情けない話で世間の笑いものにされるのはこりごり」と切り捨てた。

 もう1人の「本庁課長」も痛烈だ。

 「一連の騒動は全て身から出たさび。品格のない『セコい性格』が周囲の反感を買い、今日の事態を招いた」「(自民党も舛添氏の)政治家としての人間性を批判してきたのではないか」などと辛辣(しんらつ)に語り、「都知事は大統領制ではなく、議院内閣制に近い形の方がいい」と大胆な提言を行っている。

 上位職である「本庁部長」は「知事の任期は1年9カ月あるが、早くもレームダック状態になろうとしているのは遺憾だ」といい、「(都議会の)自民や公明は辞任を求めていないことから静観しているに等しい」「知事は自公に頭が上がらなくなった」と冷静に分析した。

 都庁の出先機関の幹部「出先部長」も登場し、以下のように語る。

 「週刊誌では次期都知事選の顔ぶれなどを報道しており、異常事態だ。参院議員時代ではなく、今の政治団体で政治資金問題が明るみに出たら、(資金提供問題が直撃した)猪瀬(直樹)都政の末期に近付く恐れがある。2代続けて知事が任期途中に辞職したら、都政の汚点になる」

 そのうえで、出先部長は「自身の政治資金問題だから、都政に混乱を与えないよう対処すべきだ」といい、事実上の辞任を迫った。

 幹部職員らの発言を見る限り、舛添氏への敬意はゼロで、信頼も失墜したといえそうだ。

 都政新報の後藤貴智記者は「どの職員に聞いても、ひと言目に出てくるのは『恥ずかしい』という声だ。都庁職員は『地方自治を牽引(けんいん)してきたのは自分たちだ』という誇りを持っている。民放のワイドショーで、毎日のように『セコい』『卑しい』などと非難されるのは、耐えられないだろう。石原慎太郎元知事なら疑惑を吹き飛ばした。舛添氏の『小粒感』が出ている印象だ」と解説した。

 一連の「舛添疑惑」について、共産党都議団は24日、議会に地方自治法に基づく調査特別委員会(百条委)を設置するよう議長や各会派に申し入れた。本会議で出席議員の過半数が賛成して百条委が設置されれば、関係者の出頭や証言、記録の提出を要求することができる。正当な理由なく拒否したり虚偽の証言をしたりすると、禁錮や罰金が科せられる。

 舛添氏は崖っぷちに立たされた。
(産経新聞)

 死に体なのに、辞任しないで、居座りは哀れ。

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