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2016年5月28日土曜日

高橋純平148キロデビューに込められた自信と課題 攝津も先発で投げた=ホークス2軍

 雨の降りしきるタマスタ筑後。すでに乾いた砂が入れられたマウンドに、注目のルーキー高橋純平が上がったのは3回表からだった。

 実戦登板は昨年9月5日のU-18ワールドカップのキューバ戦以来。あふれんばかりの気合と緊張感が伝わってきた。

 「今日は2イニングだと最初から分かっていたので、全力でいきました」

 まだ投球練習の初球からいきなり143キロを計測した。最初の対戦打者の中村亘に対しては力みから直球が抜け気味。それでも4球目、指にかかった146キロでショートゴロに打ち取ってプロ初めてのアウトを奪った。

ボーク宣告球でまさか被弾「知らなかった」

 しかし、次打者の野間にスライダーをライトに運ばれると、続く庄司への4球目だった。主審がボークを宣告したが、その投球、142キロの内角直球をとらえられて2ラン本塁打を浴びた。

 「投げている途中でボークと分かってしまい、力を抜いて投げてしまいました。試合後に倉野コーチから『ボールになってもいいという気持ちで、強く腕を振らないとダメだ』と言われました」

 ボークが宣告されても、その投球で打者がヒットや四球などで出塁した場合はボークが取り消される。打者有利のルールとなっている。

 「それは試合後に知りました」

最速148キロ。直球勝負球で2K
 だが、ここから踏ん張った。プライディに対してオール直球勝負。145キロで空振りを奪い3球三振。プロ最初の奪三振を記録した。

 2イニング目はいきなり初球にヒットを浴び、2死後に連続フォアボールで満塁のピンチを招いたが、野間に対してカーブを続けて力のない二ライナーに打ち取り追加点は許さなかった。この日の最速は148キロ。カーブも有効だった。

 「高校時代からスピードは気にしていません。ただ、試合前は僕のストレートでは当てられてしまうと思っていましたが、空振りが取れたり、甘いコースでも打ち取ったりすることができました。ストレートに自信が持てるよう、これからもやっていきたい。でも、全体的には課題の方が多いです。ホームランの場面もそうだし、2イニング目の連続フォアボールもすごく悔しかったです」

 それでも大収穫は、プロ初のマウンドで様々なシチュエーションを経験できたこと。しかも3軍ではなく、2軍を経験でした。それについては「感謝しかないです」と語った。

女房役細川も高評価

 女房役の細川亨も「打者がズラされていた。指にかかった球はみんな差し込まれていたし。独特な投げ方だったこともあるかも」と振り返った。

 プロ野球での第一歩を踏み出した。「今年、1軍で1勝というか登板したい気持ちは変わりません。そのために2軍で今日の1試合だけでなく、まずは2軍に定着して多く投げていくことが大切だと思います」と背番号47は気持ちを引き締めなおすように話した。 (了)

高橋純平投球結果

3表

中村亘 遊ゴロ

野間  中安

庄司  右本塁打

プライディ 空三振

ルナ  右飛

4表

土生  右安

下水流 二ゴロ

美間  空三振

くわ原  四球

中村亘 四球

野間  二直

イニング2 球数42 被安打3(本塁打1) 奪三振2 与四球2 失点2

(田尻耕太郎)

 これからだろう。

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