“新旧交代劇”が、初夏のマリンで演じられた。
「ボール先行でどうなるかと思ったけど、粘り強く投げられた。涌井さんは5勝しているしエースなので、最少失点でという気持ちはあった。この1勝をきっかけにドンドン勝っていければ」
6回6安打1失点に抑え、4戦目で待望の今季初勝利。かつての西武のエースで今季無敗の涌井に黒星をつけ、高橋光は満足そうにはにかんだ。
立ち上がりから制球は乱れ気味だったが、球威で押した。三回、根元を最速152キロの直球で空振り三振に斬った。四回は先頭からの連打で1点を失ったが、最後は149キロで平沢を空振り三振に仕留めた。
新人だった昨年は8月から9月にかけて5連勝。史上最年少で月間MVPを受賞し、苦境のチームを救った。今季は「開幕ローテーション入り」を目標に臨んだが、オープン戦で打ち込まれて2軍スタート。有言実行はならなかった。
原因があった。幼少期からの花粉症が今年はひどく、「鼻が詰まって、ちゃんと投げられないことがあった」という。森投手コーチも「『体に力が入りません』と言って投球練習を中止したこともあった」と明かす。先発陣の駒不足で1軍に昇格すると、花粉の季節の終わりとともに自慢の球威が戻ってきた。
千葉入りした16日には菊池に誘われ、4年目の佐藤と3人で焼き肉店に出掛けた。「野球の話もしたけど、世間話が9割5分。六回まで投げられるぐらいは、ハラミを食べさせました」と菊池。前日18日に勝利を挙げた先輩に続く“焼き肉リレー”で、チームは4月9日以来の連勝を飾った。
「若手がしっかりやることで、いい雰囲気になる」と高橋光。エース候補が、巻き返しへののろしを上げた。
(サンケイスポーツ)
涌井に投げ勝ったのは素晴らしい。
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