野球漫画の主人公のようだ。大谷が、投げては3勝、打っては猛打賞。唯一無二の大仕事にも、試合後は涼しい表情で振り返った。
「自分を助けるのも自分。しっかりした働きが出来れば勝ちが付いてくる。連勝できたのが一番うれしいです」
「打者・大谷」が「投手・大谷」を援護した。5回に右前へ運び、6回にも右前打、7回2死一、二塁で右中間へ適時二塁打。3打席連続安打で、自身最長の11試合連続安打とした。
投手では6回2死一、二塁、オコエを最速161キロ直球で三ゴロに仕留めるなど、7回4安打1失点の快投だ。
「投手として出ているので最低限、投手の役目をきっちりやれれば。スイングを1度もしないで打席に立ったのは初めて。来た球を打つようにした。大量援護だったので、ゆっくりマウンドに行けた」
打者での“準備不足”など全く感じさせなかった。
14年5月にも「リアル二刀流」で起用するプランがあったが、大谷の「投げている時は打ちませんよ」の一声で消滅した。昨オフのレンジャーズ・ダルビッシュとの合同筋トレなどで心身ともに充実。二刀流の集大成と位置づけた4年目。ついにパの公式戦での「DH制の解除」が実現した。
大谷へ通達されたのは3日前の26日。「DHの選手より打たないといけない重圧はあった」と言うが、27日に横尾らと出かけた仙台市内の焼き肉店でも、脂の多い名物の厚切り牛タンを口にしないなどストイックな食生活は継続し、規格外の働きを見せた。
「疲れた感じはなかったし、試合中にバタバタする感じはなかった。自分からやりたいというのはない。『いけ』と言われたところでいけるように」
真の二刀流として、大きな一歩を踏み出した。(小谷 真弥)
(スポーツ報知)
26日の函館で起用しなかった理由は、これか。
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