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2017年6月25日日曜日

安倍晋三政権の主張、覆す文書=「説明回避」姿勢浮き彫り

 先の通常国会で、学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画をはじめ、安倍政権中枢の説明と食い違う政府の内部文書が次々と明るみに出た。菅義偉官房長官がいったんは「怪文書」と片付けながら再調査に追い込まれ、存在を認めさせられたことは、説明を尽くそうとしない政権の不誠実な姿勢を浮き彫りにした。

 ―獣医学部の早期開設について「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っている」などと記した内部文書の存在を文部科学省が認めたけど、内閣府と言い分が違っているね。

 そうなんだ。文科省の文書作成者とされる職員は「記載されている以上、こうした趣旨の発言はあったと思う」と言っているが、学部開設を認めた国家戦略特区を所管する内閣府は「発言した職員はいない」と否定している。文科省とのやりとりを示すメモも確認できないと言ってるよ。

 ―安倍晋三首相側近の萩生田光一官房副長官が、「総理は『平成30(2018)年4月開学』とおしりを切っていた」と文科省幹部に伝えた内容を記録したとされる文書も見つかった。

 これも文科省が「正確性を欠く」と説明し、萩生田氏もコメントを出して「不確かな情報が混在した個人メモ」と反論した。一方、同省の前川喜平前事務次官は作成した職員について「極めて優秀で聞き違いはあり得ない」と主張している。

 ―何が真実か分からないね。

 問題なのは、学部開設の承認に当たって政権中枢の不当な関与や圧力があった疑いが持たれているのに、当の本人たちがこれを否定するばかりで、調査や説明に後ろ向きなことだ。確かに、なかったことを立証するのは「悪魔の証明」と言われるほど難しい。でも、政権の主張を覆す文書が次々と判明しているのにきちんと調べようともせず、報道先行で渋々認めるのでは、「何か隠しているのでは」と疑念を抱かれるのは当然だ。

 ―南スーダン国連平和維持活動(PKO)でも、政府の説明と矛盾する文書が出てきたね。

 現地に派遣されていた陸上自衛隊が昨年7月の日報に、首都ジュバの状況を「戦闘」と記載したんだけど、PKO参加5原則に抵触しかねないとあって、稲田朋美防衛相は「法的な意味での戦闘ではない」と認めていない。しかも、日報は当初、防衛省が「廃棄した」と説明していたのに、実際には電子データで保管されていたんだ。

 ―これでは誰の言うことも信用できない。

 加計学園に絡む首相の意向に関する証言は文科省側の「また聞き」だし、陸自の日報も「戦闘」の解釈には幅がある。ちゃんと調べて納得のいく説明をすれば信頼性が損なわれたとは限らない。一連の対応が「権力のおごり」と受け取られているから内閣支持率も下がっているんだろう。首相は再登板した4年半前の「過去の反省を教訓として心に刻み、真摯(しんし)に国政運営に当たる」との自らの言葉を思い出してほしいね。
(時事通信)

 安倍総理の不誠実な姿勢しか見えない。
 真実ないのか、意図的な隠蔽なのか、誰もチェックするシステムがないから、不誠実な態度なのだろう。

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