初めて味わう手荒い祝福に、端正なマスクがはじけた。今季日本ハムから加入した巨人・石川慎吾外野手(24)のプロ初のサヨナラ打で、先制されれば21連敗というジンクスを打破した。「興奮してあまり覚えていない」と声を詰まらせ、ジンクスについて「メディアさんのおかげで、すごく気にしていました」と、小さく笑った。
1点を追う九回。同点とし、なお1死一、三塁で小林に代わり、出番が来た。自身は20打席無安打と不調の底にいた。それでも、相対する田島を冷静に分析した。「これまで全部外で攻められた。外めを打ちにいこう」。読み通り、外角の変化球に食らいつき、打球は中前に抜けた。「対戦を全部覚えているのが自分の長所」。声に安どがにじんだ。
「聞く」という姿勢が歓喜の一打につながった。連日、二岡打撃コーチとスイングの矯正などに取り組み、坂本勇にもアドバイスを積極的に求めた。「聞くことも大事。うれしかった」。殊勲の後輩と抱き合った主将も、表情を緩めた。
3タテ阻止
同一カード3連敗を、土壇場で回避した。高橋監督は「苦しい中でもやっていくのがプロ野球選手。いい結果が出たので、また頑張ってくれると思います」と目を細めた。プロ6年目の24歳。苦境続きの中、待望久しいヤングGが、ヒーローになった。
(デイリースポーツ)
日本ハムからの移籍組の活躍は笑える。
0 件のコメント:
コメントを投稿