まだ、先が見えない。神戸空港から札幌へ移動した栗山監督は、左太腿裏の肉離れで2軍調整中の大谷について言及した。「練習の映像は毎日見ている」と話した上で、具体的な復帰時期については「トレーナー管理が外れれば考える。まず走れるようになるのを待つ」と、改めて見通しが立っていないことを明かした。
2日に都内で定期検査を受け、痛めた左足の筋力が戻っていないことが判明。左右の筋力差があるまま練習強度を上げると再発の恐れがあるため、今週はウエートトレーニングに重点を置く方針となった。そのため、6日にも再開予定だったベースランニングは次週以降に延期した。まずは打者出場を目指すことが濃厚だが、右足首痛でリハビリ中だった開幕前はベースランニングから打者復帰まで約20日間を要しており、現実的に復帰は7月以降にずれ込むことになった。
4月8日に故障し、当初は実戦復帰まで約6週間とされたが、今週でもう9週目に入る。故障当日の診断より症状は重く、回復具合も想定より進んでいないのが現状だ。7月中旬に開催される球宴(14日・ナゴヤドーム、15日・ZOZOマリン)への出場も不安視される。5日時点のファン投票ではパ・リーグDH部門で2位・デスパイネ(ソフトバンク)を5万票以上引き離してトップを走る。このまま選出されることが濃厚だが、リハビリにこれ以上、遅れが生じれば出場辞退の可能性も出てくる。
フリー打撃を再開した5月末、大谷は「しっかり(1軍の)試合を見て復帰したときのイメージを持ちながら練習できればいい」と話していた。だが、焦りは禁物。指揮官も「(大谷)本人もチームがこういう状況(5位)でいろいろと感じていることがあると思う。周りに流されないようにしっかりやることが大事」と慎重な姿勢を崩さなかった。
(スポニチアネックス)
大谷が戻ってこないと、チームの状況は不振で勝てない。
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