配信
政府の新型コロナウイルス対策で、酒類提供停止に応じない飲食店に対策順守を働きかけるよう取引先の金融機関に求める方針について、菅義偉首相らが事前に概略の説明を受けていたことがわかった。西村康稔経済再生担当相が13日の記者会見で明らかにした。世論の反発を受け、西村氏は9日にこの方針を撤回している。さらに政府は、こうした飲食店との取引停止を求める酒類販売事業者への要請についても、13日夜に撤回した。 西村氏は8日に金融機関に働きかけを求めるなどと発言。菅首相は9日に「西村氏の発言は承知していない」と述べていた。しかし野党側は首相が事前に方針を知っていたとみて、追及を強める構えだ。 西村氏は13日の会見で、「私の発言で混乱を招き、飲食店に不安を与えた。感染を抑えたいとの強い思いだったが、趣旨を十分伝え切れず、反省している」と改めて陳謝した。引責辞任は否定した。 さらに政府内で事前に方針を調整したかどうかを問われ、「(首相も交えた7日の関係閣僚会合で)閣僚が議論に入る前に、事務方から説明が行われる。金融機関や卸売業者への働きかけについても触れられた」と明かした。加藤勝信官房長官は13日の会見で、会合で関係省庁の担当者から言及があったことを認める一方、「具体的な内容の説明はなかった。(閣僚同士の協議でも)具体的に議論していない」と釈明した。 内閣官房は8日、金融庁や財務省、経済産業省と金融機関への働きかけに向けた調整に入ったが、9日に撤回した。加藤氏は13日、酒類販売事業者から反発が出ていた取引停止要請についても「撤回する」と与党に伝達。首相官邸が13日夜に正式発表した。 麻生太郎財務相兼金融担当相は13日の会見で、金融機関への働きかけについて「本来は融資を制限するという話では全くなく、広く取引先に一般的な感染対策を呼びかける趣旨だった」と説明した。また梶山弘志経済産業相は、西村氏が8日に働きかけ方針を発表する直前に報告を受け、「強い違和感を感じ、趣旨を再確認するよう事務方に指示した」と語った。 野党は14日の衆院内閣委員会の閉会中審査などで、首相らの責任を追及する構えだ。【花澤葵】
*************************************************************
官邸主導の勇み足でしょうか。問題は、休業要請に従わない飲食店に如何に協力させて、感染拡大を抑えるかでしょう。
0 件のコメント:
コメントを投稿