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小池百合子東京都知事が女性初の首相を目指して秋までにある衆院選に出馬するのではないかとの臆測が、与野党にじわりと広がっている。 小池氏が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」が都議選で善戦し、根強い「小池人気」を見せつけたからだ。自民党の一部が小池氏に秋波を送る一方、立憲民主党は警戒感を強める。 「頭の片隅にもない」。小池氏は9日の記者会見で、国政復帰は全く念頭にないと強調した。 首都東京のリーダーとして「新型コロナウイルス対策は投げ出せない」(自民党幹部)と、国政復帰に否定的な見方は少なくない。しかし、都議選で1桁台の議席予想もあった都民ファは31議席と健闘し、菅政権への不満と小池氏への期待の双方を浮き彫りにした。都幹部は「知事は諦めていない」とみる。 小池氏は2017年、自身が立ち上げた都民ファを都議選で躍進させた後、希望の党を結党。民進党との合流時の「排除」騒動で失速したが、一時は自公政権を脅かすほどの勢いを見せた。 自民党の船田元衆院議員は12日のメールマガジンで、菅政権について「野党が対立軸を示せていないので何とか持ちこたえているが、選択肢となり得る政党があれば、国民の支持は雪崩を打つはずだ」と「小池新党」出現に危機感を示した。 小池氏を「敵に回したくない」とする自民党の一部からはラブコールも出始めた。 小池氏に近い二階俊博幹事長は8日の民放テレビの番組収録で「国会へ戻って来るなら、大いに歓迎だ」と発言。中谷元・元防衛相は7日の会合で「政局を安定させるためには、衆院選後に小池新党との保守合同を真剣に検討すべきだ」と語った。 ただ、与党内も連携を模索する声ばかりではない。公明党の山口那津男代表は13日、小池氏の国政復帰について記者団から問われ、「都政の課題にしっかり頑張ってほしい」と任期を全うするよう求めた。自民党内には翻弄(ほんろう)されてきた経緯から「小池氏だけは許せない」(幹部)との声も残る。 野党の反応は複雑だ。小池氏に「排除」された立民の菅直人元首相はツイッターで「二階氏が菅義偉首相では勝てないと、小池氏を首相候補として衆院選に出す」と独自の予測を披露した。一方、希望の党出身者らでつくる国民民主党からは「再び連携できないか」と期待の声が漏れる。
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無党派層が動けば、政治が変わる。
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