新型コロナウイルスの急速な感染拡大で、医療現場には重い負担がのし掛かる。
治療やワクチン接種だけでなく、東京五輪の医療チームに職員を派遣する病院もあり、「すでに医療崩壊している」との悲痛な声も上がる。
立川相互病院(東京都立川市)事務長の増子基志さん(47)は職員らについて、「使命感で頑張ってくれているが、疲弊している状況をひしひしと感じる」と語る。
ピークだった1月には計49人のコロナ陽性者を受け入れたが、7月は50人を上回った。専用の病床は21日から満床状態が続き、受け入れを断った例も。「すでに医療崩壊は起こっていると言っていい」と話す。それでも「入院したくてもできない人をこの地域から出したくない」といい、病床を増やす計画だ。
同病院は4月から「医療は限界 五輪やめて! もうカンベン オリンピックむり!」とする張り紙の掲示を続けている。増子さんは「命を守るために、今からでも五輪中止を政府は判断すべきだ」と憤りをあらわにした。
昭和大病院(同品川区)は五輪医療チームにも職員を派遣している。相良博典院長は「これ以上感染者が増えたら、救急患者の受け入れを停止しなくてはならない」と苦しい状況を説明する。
感染拡大と五輪に関連はないと繰り返す政府や国際オリンピック委員会(IOC)幹部には「責任逃れではなく、実際に何がなされ何が必要なのか、正しい認識を持って動くことが大事」と苦言を呈する。五輪会場付近に多くの人が集まる様子などが報道されていることを受け、「人との接触を避け、正しいマスクの着け方など基本的な対策を励行して」と呼び掛けた。
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医療崩壊により、命が失われてしまう。五輪をやっている場合ではない。
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