新型コロナウイルスの急激な感染拡大が続く沖縄県。自宅療養者が10日現在で3640人にのぼり、家庭内感染を恐れて車中泊をしている人もいると、県が明らかにした。ホテル療養が望ましいが、感染者の増加の速さに準備が間に合っていないという。肺塞栓(そくせん)症などの「エコノミークラス症候群」を発症して命にかかわる恐れがあるとして、県は「自宅で療養を」と呼びかけている。 沖縄県は新型コロナ対策本部の中に自宅療養者の健康観察をするチームを設け、患者と連絡を取っている。その中で、療養している場所について「感染拡大が怖いので車の中にいる」などと答えた人が複数いたという。 県の担当者は「ホテル療養が望ましいが、準備が間に合っていない状況もあって心苦しい」としながら、「エコノミークラス症候群で生命に関わる危険な状態を引き起こす心配もある」と、車中泊をやめるよう促しているという。 県は宿泊療養施設としてホテルの852部屋を確保しているが、10日時点で6~7割が埋まっている。県は比較的若くて基礎疾患がない患者には自宅療養してもらう一方、新たな宿泊療養施設の確保に向けて調整している。 新型コロナの感染者が車中泊をしていることについて、災害後の避難生活者の健康状態に詳しい新潟大学の榛沢(はんざわ)和彦特任教授(血管外科)は「新型コロナは血管内皮が損傷して、血栓ができやすい。エコノミークラス症候群の発症が強く懸念され、危険だ」と話す。無症状でも血栓ができる恐れがあるという。 榛沢特任教授は、血栓を予防するために、脚を圧迫して血流を良くする「弾性ストッキング」の着用を勧めている。自宅でも療養先のホテルでも、こまめに水分をとり、同じ姿勢で長く座り続けることを避ける。運動も重要で、4時間おきには歩いてほしいという。
「過去の災害の避難者と同じように、血栓リスクがある人は増えていると思う。災害に備えて弾性ストッキングの備蓄がある自治体は、コロナ療養者の血栓予防に生かしてほしい」(吉田啓、熊井洋美)
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感染爆発による保健所崩壊、医療崩壊、自宅待機は、沖縄以外でも時間の問題でしょう。
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