交流戦 西武4―1中日 (6月3日 ナゴヤドーム)
敵地で響かせた2発の快音。西武・森が右翼に10号、そしてバックスクリーンに11号。高卒2年目で2桁に到達も、19歳は謙虚だった。
「最近チームに貢献できていなかったのでよかった。でも自分はホームランバッターではない。今後も逆方向を意識して単打を積み重ねたい」
過去5試合で17打数3安打、打率・176。「逆方向への強い当たり」がバロメーターの森は2回に左翼線二塁打を放ち、勢いに乗った。4回は内角低めの直球を強振。高々と上がった打球は右翼席へ10号決勝弾だ。6回無死二塁では敬遠され、左翼席の西武ファンは大ブーイング。完全に自信を取り戻した若武者は8回に11号ソロを中越えに運んだ。
悔しさもバットに込めた。今季は炭谷の2番手捕手ながら打力を買われDHで出場。交流戦のセ主催では右翼で出場している。だが「急造右翼」で4試合目の出場だった前日の8回1死一塁ではエルナンデスの右前打を後逸し、一塁走者が一気に生還。リードを2点に広げられ、チームも負けた。不慣れな守備のストレスが打撃にも影響し、無意識に力んでいたことを反省。一夜明けたこの日のフリー打撃ではコンパクトなスイングで半数以上を逆方向に飛ばしていた。
これで高卒2年目では昨季の日本ハム・大谷を抜き、75年の阪神・掛布の11号に並んだ。大阪出身で幼い頃は阪神ファン。父・隆さん(47)に手を引かれ甲子園球場にも頻繁に足を運んだ。当然、森は「掛布さんのプレーは映像でしか見たことがない」と言うが父親にとっては大スター。「凄く光栄」と笑った。
田辺監督は森について、かつての同僚で同じく高卒から活躍した元西武の清原氏と比較し「清原は柔、森は剛」と分析。続けて「フルスイングの中でもミートする確率が高い」と高く評価した。
「このヒットとホームランで乗っていきたいです」と森。一振りで球場の雰囲気を変えられるスター性は「ミスタータイガース」と重なる。
≪シーズン29本ペース≫森(西)が10、11号本塁打。高卒2年目までにシーズン2桁本塁打をマークしたのは、昨季2年目の大谷(日)が10本打って以来、ドラフト制後9人目となった。チームはまだ今季54試合目で、森はシーズン29本塁打ペース。高卒2年目までに20本以上なら清原、松井以来3人目となるがどうか。
▼日本ハム・大谷(西武・森について)良い打者ですし、僕がどうこう言う立場ではない。(投手として)やる時は注意して投げたい。
▼森の父・隆さん(大阪府内の自宅でテレビ観戦)自分にとって掛布さんは神様みたいな方。85年の日本一の時も、岡田さん、バースさんとクリーンアップを組んでいた。凄かったという印象です。
(スポニチアネックス)
これから順調に本塁打を打てるか、楽しみです。
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