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菅義偉首相が、9月17日告示、29日投開票の自民党総裁選を前に追い込まれている。首相は3日の臨時党役員会、総務会で人事への一任を取り付け、6日にも政権浮揚を期待して二階俊博幹事長らを交代させる予定だ。だが、党内からは人事刷新に「首相の個利個略だ」などと冷ややかな声が噴出。首相の求心力低下で「菅降ろし」を求める声が収まらず、再選戦略は揺らいでいる。 首相は2日、自民党本部で二階氏と会談し、総裁選に立候補する考えを伝えた。二階氏周辺は「総理はやる気満々だった」と話す。 首相が総裁選を乗り切るには、内閣支持率の回復が必須となる。総裁選が迫るなか、異例のタイミングで切ったカードが党役員と閣僚の人事だった。「二階氏交代」で、安倍晋三前首相や麻生太郎副総理兼財務相ら党内の支持を広げ、知名度の高い議員を要職に据えて世論にアピールする狙いだ。 だが、人事刷新策は首相の思惑通りの評価を得られていない。党内には人事権をちらつかせる手法に反発も強い。首相が支持を期待する安倍氏は「人事をやれば選挙に勝てるわけではない」と首をひねり、麻生氏も「閣内にいるので首相を支えるが、2、3回生はそうじゃない」と周囲に漏らしたという。 安倍氏が影響力を誇る細田派は8月31日、幹部会合を開いたが、総裁選への対応決定を見送った。麻生氏も表立って派内を引き締める動きをみせていない。首相は同日、9月中旬の衆院解散で総裁選を先送りする日程を探ったが、この案を聞きつけた安倍氏は強く反対した。二階派も首相への反発を強めている。安倍、麻生両氏への秋波のはずだった「二階切り」は、かえって首相の支持基盤を揺るがしている。 無派閥出身で党内基盤の弱い首相は、人気のある議員を取り込もうと躍起だ。首相は2日まで4日連続で小泉進次郎環境相と首相官邸で会談。小泉氏や河野太郎行政改革担当相、石破茂元幹事長らの要職起用を検討している。だが、首相に近い議員は「派閥が人を出さず、人事はうまくいっていないようだ。大型の内閣改造を目指したかったが、小型になるかもしれない」と漏らす。人事が政権浮揚につながる見通しは立たず、主要派閥の幹部は「首相は総裁選に出ると言ったけど、何があるかわからないな」と話した。【小山由宇】
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もう誰も泥船には乗らない。最後は潔く不出馬でしょうか。
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