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経営コンサルティング会社「トーマスコンサルティング」(千葉県市原市)と顧問先の約50社が東京国税局の税務調査を受け、昨年までの7年間に計約20億円の所得隠しを指摘されたことが関係者の話でわかった。トーマス社の元社長が、「赤字法人」を使った税逃れを指南していたという。
赤字法人に利益送金
重加算税を含む法人税などの追徴税額は、トーマス社と顧問先を合わせて約5億円。一部はすでに納付されたとみられる。
関係者によると、トーマス社は東京都や千葉県の建築関係の中小企業を中心に経営の改善指導を行っていたが、70歳代の元社長の男性が、顧問先に「節税の手伝いができる」などと持ちかけていた。
不正は主に、年度の収支がマイナスで、法人税の納税額がゼロになる赤字法人を使って行われた。
元社長はまず、顧問先の中から赤字法人を探して協力を求めた上で、別の顧問先に対し、利益の大半を架空の外注費名目などで赤字法人に送金するよう指示。赤字法人は手数料として数%~十数%を抜いた上で、大半の金を元社長に現金でバックしていた。元社長は一部を謝礼として受け取り、残りの現金を送金元の顧問先に戻していた。
一連の操作によって、送金元の顧問先の所得は大幅に圧縮され、赤字法人と元社長に流れた手数料と謝礼を差し引いても、納付する法人税額は大幅に減っていた。元社長は複数の顧問先にこうした金のやりとりを行わせていたという。
東京国税局は、法人所得を不当に圧縮したとして顧問先の所得隠しを認定。元社長が受け取った謝礼についてはトーマス社の所得に当たるとし、同社に謝礼分を含めて約2億円の所得隠しを指摘した。
元社長は税務調査開始後の昨年11月に死去。同社は今年2月、千葉地裁で破産手続き開始決定を受けた。
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脱税額にかかわらず、査察がすべて立件すべきでしょう。
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