新型コロナウイルス感染が急拡大した8月以降、東京都内で自宅療養中に亡くなった人は44人に上った(9月17日時点)。ワクチン未接種の人が大半で、30~50歳代といった若い世代が目立つ。自宅療養者が多かった他府県と比べても東京の死者は突出しており、専門家は病床の整備とともに、見守り態勢の強化を訴える。(伊藤崇)
■他府県は1桁
「体調が急変し、救急搬送されても残念ながら亡くなる人が相次いでいる」。東京都の担当者は17日、危機感を口にした。
この夏の「第5波」で都内では病床が逼迫(ひっぱく)し、自宅療養者はピーク時(8月21日)で2万6409人に。8月以降の自宅療養中の死者は44人(救急搬送後に亡くなった人を含む)となった。
第5波では、神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪の5府県でも自宅療養者がそれぞれ最大1万人を超えた。しかし、自宅での死者は17日時点で千葉9人、埼玉7人、愛知4人、神奈川3人、大阪1人(いずれも8月以降)で、東京の死者の多さが浮かび上がる。
■目配りできず
東京の場合、死者44人のうち、少なくとも39人はワクチンを接種していなかった。持病を抱える人が多く、重症化リスクの高い糖尿病や肥満の人もいた。年代別では、30~50歳代が5割強を占め、若い世代が命を落としている現状がある。
都の調べでは、少なくとも十数人が一人暮らしだったとみられる。救急要請もなく、死亡した状態で見つかる人も多かった。
都内で250人ほどの療養者を往診してきた「ひなた在宅クリニック山王」(品川区)の田代和馬院長は「デルタ株は症状が悪化するのが速い。往診した患者の中には、本人も気づかないうちに容体が悪くなり、ギリギリ間に合ったケースも少なくない」と話す。
東京都医師会の猪口正孝・副会長は「第5波は急激に感染が拡大したため、自宅療養者の健康観察を行う保健所が対応しきれず、目配りできない状態に陥っていた可能性がある」とみる。
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国や東京都の無策による人災でしょう。
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