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「本塁打王はゲレロかペレス」が中南米投手の心情
とはいえ、実際にタイトルを争っているのは日本人の大谷と、ドミニカ共和国とカナダの二重国籍を持つゲレロ、ベネズエラと米国の二重国籍のペレスの3人だ。 「特に米国は、トランプ前大統領に象徴されるように白人至上主義が根強い。いまだに映画『フィールド・オブ・ドリームス』が支持されるのは主要な登場人物が白人で、そのモデルになったブラックソックス事件も8人全員が白人だったからという話があるほど。大リーグ機構が『ジャッキー・ロビンソン・デー』を設けたり、今年の球宴で1月に亡くなった通算755本塁打のハンク・アーロンさんの功績を称えたのもメジャーは白人至上主義ではないと示すためで、それこそ米国に白人至上主義がはびこっている証左です。それでも米国にとって中南米諸国は日本と比べて長い付き合いがある。悲運の事故死を遂げたプエルトリコ出身のメジャーリーガーにちなんで、慈善活動に熱心なメジャーリーガーに贈られる『ロベルト・クレメンテ賞』があるように、日本以上に親しみの度合いは大きいと言えます」(前出の鈴村氏) 米国にとって特別な意味を持つ本塁打王のタイトルは本来、米国人が獲得すれば丸く収まるのかもしれないが、今回はそうもいかない。ならば日本以上に親しみのある中南米勢が獲得した方が“カド”は立たない。結果として米国人気質と中南米勢が大谷のタイトル取りの障害になる可能性もあるということだ。前出のビリー・デービス氏がこう言う。 「メジャーの投手のほとんどは、米国か中南米の出身者です。中でも中南米出身者は仲間意識が強いし、ロッカールームでも固まってスペイン語で話をします。カナダ生まれのゲレロは父親がドミニカ人で、今もインタビューには必ずスペイン語の通訳が付くほど。実質的には中南米出身の選手です。ペレスはベネズエラ出身の捕手で、31歳という年齢から言っても中南米選手のボス的存在です。特に中南米の投手は大谷より、ゲレロかペレスが本塁打のタイトルを取った方がうれしいでしょうね」 大谷が今後、相手投手とこれまで以上にシビアな対戦を強いられるのは必至だ。
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日本人の本塁打王を望まないのでしょうか。
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