カジノを中核とする統合型リゾート(IR)を巡り、収賄罪と組織犯罪処罰法違反(証人等買収)に問われた秋元司・衆院議員(49)(自民党を離党)に対し、東京地裁は7日午前、懲役4年、追徴金約758万円(求刑・懲役5年、追徴金約758万円)の判決を言い渡した。丹羽敏彦裁判長は「重要な公職にありながら賄賂を受け取り、露骨な司法妨害に及んだ。被告には最低限の順法精神すら欠如している」と述べた。
汚職事件で起訴された国会議員が1審判決を受けるのは、2004年11月の鈴木宗男・元北海道沖縄開発庁長官(73)以来。
判決は、収賄罪の共犯として在宅起訴された元政策秘書・豊嶋晃弘被告(42)については、懲役2年、執行猶予4年(求刑・懲役2年)とした。
判決によると、秋元被告は豊嶋被告と共謀し、内閣府のIR担当副大臣だった17年9月、IR参入を目指していた中国企業「500.com」の元顧問2人から議員会館で現金300万円を受領。中国への視察旅行や北海道旅行の代金なども含め、同社側から18年2月までに総額約758万円相当の賄賂を受け取った。
また秋元被告は、IR汚職で逮捕・起訴され、1度目の保釈中だった昨年6~7月、支援者ら4人を通じて元顧問2人に対し、公判で偽証する報酬として現金500万~2000万円の提供などを持ちかけた。
今年3月に始まった公判で、秋元被告側は議員会館での現金300万円の授受について、当日のアリバイを挙げた上で「当時は事務所にいなかった」と否定。支援者らを介した働きかけも「事実を証言してもらおうとしたもので、罪には当たらない」などと述べ、一貫して無罪を主張した。
これに対し、元顧問2人は証人尋問で、現金を議員会館で渡した経緯や、買収工作を受けた状況を詳述。検察側は論告で、収賄を「IR事業への信頼を失墜させた」とし、証人買収についても「衆院議員の地位を守るための極めて悪質な司法妨害行為だ」と指摘していた。
秋元被告は、国会議員秘書を経て04年の参院選で初当選。10年の参院選に落選後、12年の衆院選で国政に復帰した。衆院3期目の19年12月にIR汚職の収賄容疑で逮捕され、自民党を離党した。
秋元被告は実刑判決に伴い、収容される可能性があるが、判決の結果を問わず、次期衆院選に出馬する意向を示している。
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最低限の順法精神すら欠如はおもしろい。裁判官の最も最悪な評価なのでしょうか。
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