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【キーウ(キエフ)=笹子美奈子】ロシアのプーチン政権がウクライナ南東部の要衝マリウポリの「完全掌握」を発表したことで、ロシアによる支配はさらに強まる見通しだ。一方で地元住民の反発は根強く、抵抗運動も予想される。
東部ドネツク州の親露派武装集団トップは18日、報道陣に対し、アゾフ海に面したマリウポリを「リゾート化し、完全に復旧する」と述べた。ウクライナ側の抵抗の象徴となったアゾフスタリ製鉄所は解体し、公園や企業集積地として整備する構想も示した。
学校教育の「ロシア化」も進む。マリウポリの市長顧問は20日、新学期の9月から、市内の学校がロシア史の授業を含むロシアの教育プログラムに移行するとSNSに投稿し、「怒りを覚える」と非難した。
ロシアは、欧州最大規模の原子力発電所がある南部ザポリージャ州での制圧地域の併合も画策している。
18日に同州に派遣されたマラト・フスヌリン露副首相は、露軍が3月から占拠するザポリージャ原発について「ロシアのために稼働させる」と主張した。ロシアは制圧地域への電力確保を狙っているとされ、原発がある同州エネルホダルで、ロシアへの併合の是非を問う「住民投票」が準備されているとの情報もある。
だが、露軍が約6割を制圧したとされる同州では抵抗運動が活発になっており、実施されるか不透明だ。地元メディアによると、クリミアと原発方面やマリウポリを結ぶ輸送網の拠点、南部メリトポリで18日、線路が爆破され、露軍の装甲列車が被害を受けた。16日にも露軍幹部2人が殺害される事件があったという。
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北方領土も含め、ロシアの実効支配を許してはいけない。
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