<プーチンの健康不安説に世界が注目するなか、イギリスの諜報機関の元トップが、「プーチンの終わり」を具体的に予想した>
MI6(英国情報部国外部門)のリチャード・ディアラブ元長官は5月19日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は健康問題により来年までに国家指導者の座を降りるだろうと述べた。 「彼は2023年までに(表舞台から)去るだろうと私は思っている。たぶん療養施設に入る」とディアラブはポッドキャストの番組のインタビューで述べた。プーチンは現在69歳。施設を出て「ロシアの指導者」として再び姿を現すことはないだろうとした上で、ディアラブは「そうなればクーデター抜きで事態は動く」と述べた。 またディアラブは、西側諸国からの対ロシア制裁やウクライナ侵攻、そして現在のロシア軍の戦いぶりを背景に、ロシア現政権が今後12~18カ月の内に「瓦解する」かも知れないと述べた。 プーチンの健康状態を巡っては憶測が飛び交っている。ちなみにウクライナ侵攻開始以降、ロシア政府がこの件について公式にコメントしたことはない。 プーチンへの直接インタビューをまとめた本や動画が話題となっているアメリカの映画監督オリバー・ストーン(代表作に『JFK』、『プラトーン』など)は、取材時にプーチンは癌を発症していたものの克服したと述べた。 「ロシアの統治に深刻な影響が出ている」 「プーチン氏が癌にかかっていたのは確かだが、すでに打ち勝ったと私は思う」とストーンは述べた。ただしストーンは、プーチンが発症していたのがどんな種類の癌だったかについては述べていない。 イギリスのラジオ局LBCによればストーンは、2015~2017年にかけて複数回、さまざまなテーマでプーチンに直接インタビューしたという。だがナイジェリアに本拠を置くTDPelメディアによれば、ストーンはもう3年プーチンに会っていない。 元MI6職員のクリストファー・スティールも先ごろ、プーチンが治療のために会議を中座したと語った。 「(テレビでも放映された)安全保障会議は1時間程度続いたと思われているが、実際には数回のセクションに分けて行われた」と英LBCラジオの取材に対しスティールは述べた。「(プーチンは)セクションの合間に外出し何らかの治療を受けた」 またスティールは、プーチンは移動の際「常に医師団を伴なっている」と述べた。プーチンの病気で「ロシアの統治には深刻な影響が出ている」とも語ったが、その根拠については触れなかった。 「ロシア政府内での混乱や混沌の度は増している。プーチンの病気は重くなっており、彼が明確に政治を統率している様子も見当たらない」とスティールは述べた。
震える手足を捉えた動画
東欧諸国のニュースを発信している「ビシェグラード24」は4月、プーチンがパーキンソン病ではないかとする動画をツイッターに投稿した。 「これはたぶんプーチンの健康に何らかの問題があることを最もはっきり示した映像だ。ほら、足と手が震えている! 専門家の意見が聞きたいところだ。パーキンソン病だろうか?」とビシェグラード24は述べた。 また、プーチンがセルゲイ・ショイグ国防相との会議中、テーブルの端を握っていた映像を巡っても、SNSではプーチン健康不安説が取り沙汰されている。
ファトマ・ハレド
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誰しもが、プーチンの終わりを心待ちにしているでしょう。
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