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2015年6月4日木曜日

【中国客船転覆】悪天候か、人為ミスか 政府、批判警戒し報道規制


 中国湖北省の長江(揚子江)で1日、 乗客乗員456人 が乗った客船(2200トン)が転覆する大事故が起きた。強風が原因との見方の一方、船長の判断や操船ミスなど「人為的原因」を指摘する声も。 習近平 (しゅう・きんぺい) 指導部は「中国で最大の船舶事故」(海事当局者)が政府批判に発展することを警戒。報道規制を強化する通達を国内メディアに出した。

 習指導部は事故後、 李克強 (り・こくきょう) 首相を現場に派遣し、全力で救助に当たる姿勢をアピールした。民主化運動を武力弾圧した天安門事件から4日で26年になる「デリケート」な時期。早々に「船長の責任」が浮上した背景には、批判の矛先が政府に向かうのを避けたいとの思惑もにじむ。

 「突然竜巻が発生し、左舷から風を受けて船体が急激に右に傾き、1分足らずで転覆した」

 救助後に拘束された船長と機関士は湖北省政府にこう説明した。省の気象部門は、現場周辺では事故発生時、風速20メートル以上の強風が吹いていたとしている。

 だが、中国のニュースサイト「財新ネット」は、船の位置や進路、速度などを陸側と自動送受信する「船舶自動識別装置(AIS)」に基づき、客船が事故直前に急旋回していたと指摘した。
 船舶関係者は、海上ほど波風の影響を受けない河川で2千トン級の船が転覆したことについて「極めてまれな天候現象でなければあり得ない」と述べ、操船ミスの可能性を強く示唆した。

 別の客船が悪天候の予報を踏まえ、事故現場に至る前の港に待機、停泊していたことも判明した。操船ミスにとどまらず、船長の状況判断が適切だったかどうかが焦点になるのは確実だ。

 船長らは沈没前に救難信号の発信や電話による通報をしないで脱出した。「あっという間に転覆したため」と擁護する声がある一方、厳しい責任追及を予測する見方もある。

 救難活動について専門家は「転覆した大型船を元の状態に戻すのは極めて困難だ」と指摘。川底が泥質のため、水中の視界は極めて悪く、潜水士による捜索も難航するとの見方を示した。

 一方、中国の宣伝当局が2日までに、新華社などの国営メディアや政府が発表した情報だけを報道するよう国内の報道機関に通知したことが分かった。

 関係者によると、独自の取材や報道を禁じる内容で、各メディアが独自に事故の原因や責任を追及し、政府批判に発展することを警戒しているとみられる。

 1日夜の事故発生から間もなく出され、記者を現場に配置しないよう地元メディアに要求。「全ての報道は、権威あるメディアの情報に従うこと」と指示しているという。
(北京共同=大熊雄一郎、松岡誠)

 報道規制するところが、中国で、いかに国民に信用されてないかがわかる。
 胡散臭い・信用できない中国政府なんだろう。

 少し前には、新幹線の事故原因を隠蔽するために、新幹線を埋めたなんてこともあった。

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