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2015年6月1日月曜日

財政収支の赤字解消 <財政制度等審議会>経済成長で税収増…赤字解消は「楽観的過ぎる」

 財務相の諮問機関「財政制度等審議会」(会長=吉川洋・東大大学院教授)は1日、政府が6月末にまとめる2020年度までの財政健全化計画に向けた意見書をまとめた。政府は基礎的財政収支(プライマリーバランス)の赤字を20年度に解消する目標を掲げているが、意見書は、経済成長に伴う税収増で赤字の大半の解消を目指す経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)の民間議員などの案を「楽観的に過ぎる」と指摘。歳出改革の必要性を強調する内容で、18年度に必要に応じて歳出・歳入の追加措置を検討すべきだとし、10%超への消費増税にも含みを持たせた。

 麻生太郎財務相が同日午後、諮問会議に報告する。

 基礎的財政収支の黒字化は、国と地方が政策に使う経費を新たな借金に頼らずに税収などでまかなえることを意味する。内閣府の試算では、黒字化に必要な収支改善額は9.4兆円に上るが、名目年3%以上の高い経済成長で税収が伸びることが前提になっており、一層の税収増を期待すべきでなく、「歳出改革を中心に収支改善を図るべきだ」とした。

 安倍政権が12年末の発足以降、一般会計から地方交付税交付金などを除いた「一般歳出」の伸びを0.5兆円程度に抑えてきたことを踏まえ、今後も同程度の伸びにとどめれば20年度に赤字の大半は解消できるとした。

 具体的な歳出改革策として、一般会計の3割強を占める社会保障関係費では、後発医薬品(ジェネリック)の普及目標引き上げや、高所得の高齢者の年金減額などを挙げた。社会保障関係費以外でも、公立小中学校の教員数の削減やIT関連予算の無駄排除を求めた。

 また、18年度当初予算編成後に「取り組みの評価・検証を行うことが適当」と指摘。税収が想定ほど伸びないなどの事態に備え「歳出・歳入の追加措置を検討するという弾力的な枠組みを採用すべきだ」とした。【宮島寛】
(毎日新聞)

 20年度までの財政収支の赤字解消は、楽観的過ぎて、無理なんだろう。

 そうすると、大幅な支出削減か、大型増税をしないと、国債発行は止まらないのだろう。

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