逮捕されたジュリー・ハンプ容疑者の事件のように、税関の検査を端緒に違法薬物の密輸が摘発される例は多い。近年は国内の薬物取り締まりが進む一方で海外から密輸するケースが多く、税関の検査が負う役割は増している。
警視庁によると、ハンプ容疑者が輸入に使ったのは国際宅配便。荷物の到着後、通常は輸入者が税関で内容物を申告するなどの手続きが必要だが、今回は宅配業者に申告手続きなどが委託されており、ハンプ容疑者自身による申告は必要なかった。
国際宅配便は、申告を受けてから税関職員が検査。放射線や麻薬探知犬を使う方法もあれば、内容物と品名が重さに見合っているか荷物を手にして瞬時に不審物を感知する職員の“熟練の勘”に頼る場合もある。
必要と判断されれば開封し、不審物が入っていれば警察に通報。東京税関は今月も「パソコンの部品」と偽った液体の麻薬や、ラー油に似せて赤く着色した覚醒剤を見破った。ハンプ容疑者の小包も東京税関が成田空港で見つけ、警視庁に通報した。
密輸では、国際宅配便ではなく国際スピード郵便(EMS)が使われるケースが目立つ。国際宅配便は税関に申告が必要だが、EMSは「郵便物」扱いのため、輸入者の申告が不要なことが原因とみられる。だが「検査のレベルはどちらも同じで、小手先の隠蔽では、税関の検査をごまかすことはできない」(税関関係者)という。
(産経新聞)
税関が見破れないケースも、少しはあるのだろうか。
100%見破るのは困難だろう。
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