衆院選が19日に公示される。岸田、菅、安倍政権の4年間の政権運営を問う選挙戦となる。289ある小選挙区のうち210以上の選挙区で、自民、公明の与党と、立憲民主を中心とした野党共闘陣営による対決の構図となり、31日に投開票される。主要9党首は18日、日本記者クラブ主催の討論会に出席。新型コロナウイルス対策や経済政策、ジェンダーなど多岐にわたって論戦を交わした。
討論会ではまず、広がる格差をどう是正するか、分配のあり方を含む経済政策が大きな論点となった。
コロナ対応で多くの野党が掲げる消費減税について岸田文雄首相(自民党総裁)は、税率引き下げ前に生じる買い控えの可能性などに触れ、「消費税を触ることは考えるべきではない」と主張した。
「成長と分配の好循環」を柱とする持論の「新しい資本主義」にからめて、「より困った方々に給付などをすべきだ」とする一方、給付の時期や対象者は明確に語らなかった。
立憲民主の枝野幸男代表は、時限的に行うとする消費税率5%への減税期間を「少なくとも3~5年程度」と説明。財源として赤字国債を充てるとした。新型コロナ対応で、関係閣僚会議や各省の局長級の会議などを定例化し、政府内で情報共有を進める構想も示した。
ジェンダー差別の解消では、自民と他党で主張が割れた。選択的夫婦別姓を導入するための法案やLGBT理解増進法案を来年の通常国会に提出することについて、全党首の中で首相のみが賛成しなかった。首相は「多くの国民がどこまで意識が進んでいるのか、しっかり考えていくことが重要なポイントだ」などと述べた。憲法改正については「身近な現実的な現代的な問題だと、しっかり訴えていく」と、任期中の改憲発議に意欲を示した。
4年間の政権運営を踏まえた政治姿勢も問われた。
首相は自民党総裁選などで、日本の政治状況について「民主主義の危機」との認識を示した。これに関連し、「安倍・菅政治の悪いところは何だったのか」と問われた首相は、「コロナ禍で政治の説明が国民に響かない、こういった状況が、多くの国民から声として出ている」ことだと説明した。森友・加計学園の問題や、政治とカネの問題などへの政権の対応が政治不信を招いたのではないかと問われると、すでに問題の調査が行われていることなどを指摘。「必要であれば説明を続けていく姿勢は大事だ」と述べた。
今回の衆院選は、定数465(小選挙区289、比例区176)で争われ、朝日新聞の18日現在の集計では、1049人が立候補を準備している。自民党は277の小選挙区で公認候補を擁立。公明党の前職が立つ9選挙区や自民を離党した無所属候補らが立つ選挙区などを除き、ほぼすべての選挙区で公認候補をそろえた。岸田首相は勝敗ラインを自公両党で過半数(233)としている。
野党第1党の立憲民主党は214選挙区で擁立。立憲を中心とした野党共闘を行う共産党は105、国民民主党は21、れいわ新選組は12、社民は9の選挙区で候補を立てる。朝日新聞の調べでは、210以上の選挙区で5党の候補者が一本化される見込み。日本維新の会は94、NHK党が27の選挙区で擁立する。
立候補届け出は19日の午前8時半から始まり、午後5時に締め切られる。期日前投票は公示翌日の20日から投票日前日の30日まで。
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新しい資本主義、まったく理解できない。自公過半数割れで、日本の政治が変わるでしょうか。
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