2年連続で最下位だったオリックスが、25年ぶり13度目(前身の阪急時代を含む)の優勝を決めた。ロッテが楽天に敗れ、残り2試合で連勝しても、勝率でオリックスを上回ることができなくなったため。2004年の球界再編で近鉄と合併してからは初のリーグ制覇となった。セ・パともに前年6位からのダブルVは史上初だ。
優勝が決まった瞬間、オリックスの選手たちはガッツポーズでマウンドへ。高校球児のように、人さし指を突き上げて跳びはねた。中嶋監督は首脳陣と握手を交わした後、ゆっくりとマウンドへ。拍手で出迎えられると、ナインの手で3度、宙に舞った。指揮官の目は、潤んでいるようにも見えた。中嶋監督に続いて、宮内オーナー、吉田正、T―岡田、平野佳、能見兼任コーチが胴上げ。安達、比嘉、ジョーンズ、山本も胴上げされた。
21世紀になってから、Aクラスに入ったのは08年と14年の2度だけ。負け癖が染みついていたチームが、生え抜きの活躍でよみがえった。
エースの山本は、1973年の米田を抜く球団新の15連勝を達成した。18勝5敗、防御率1・39、勝率7割8分3厘、206奪三振、4完封と圧巻の成績を残し、06年の斉藤和巳(ソフトバンク)以来、15年ぶり8人目の「投手5冠」が確実だ。
15年ドラフト10位の杉本はプロ6年目で開花した。昨季まで通算9本塁打の“中嶋チルドレン”は“ラオウ”の愛称とともに4番に定着。打率3割1厘、32本塁打、83打点と堂々の数字を残した。
若手の成長も著しい。2年目の宮城は13勝4敗、防御率2・51と大ブレイク。同じく2年目の紅林は遊撃の定位置をつかみ、10本塁打をマークした。
吉田正が左太もも裏を痛めて9月5日に戦線を離脱。同26日に復帰したものの、2日のソフトバンク戦で右手首に死球を受けて、右尺骨を骨折した。チームの顔を欠いても、V争いに踏みとどまった。
若手を育てながら四半世紀ぶりの優勝を飾ったオリックス。常勝軍団への道を歩み始めた。
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オリックスの優勝を予想したプロ野球解説者は皆無でした。
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