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自民党の甘利明幹事長(72)は30日、座間市など地元の神奈川13区を回って支持を訴えた。13回目の当選を目指した最後のお願いは大和市の大和駅前。「これまでで一番厳しい選挙。ぜひ一票、また一票と積み上げていただき、明日は笑顔で皆さまとグータッチをしたい」とマイクを強く握りしめた。 幹事長は党の選挙の陣頭指揮をとる立場。それが選挙最終日に地元にいるという異常事態。中盤までは応援演説で全国を回っていたが、党関係者は「大接戦との情報が陣営に入った終盤は地元に張り付きとなった。幹事長が自分の選挙区優先になるなんて驚きだ」と語る。党の公式サイトで発表される閣僚や党幹部の遊説日程では28日から甘利氏の名前が消えた。 中選挙区時代を含め、1983年から同選挙区で10回当選。96年と09年は比例で復活した。前回の17年は次点だった太氏にダブルスコアの12万票以上を得て圧勝。太氏が野党統一候補となった今回は「接戦の調査結果にかなり焦っている」(永田町関係者)。 総裁選でイチ早く岸田文雄首相の支持を表明し、安倍晋三元首相や麻生太郎副総裁とのパイプ役として奔走。政権誕生の立役者として幹事長の座を得た。ただ「幹事長になったことで過去の金銭疑惑が掘り返された」(自民党関係者)との指摘がある。 甘利氏を巡っては、第2次安倍政権で経済再生担当相だった16年、自身や当時の秘書が都市再生機構(UR)と補償交渉をしていた業者から現金を受け取ったとされる疑惑が報じられ、担当相を引責辞任した。幹事長就任にあたって「大変お騒がせした」と陳謝したが、説明責任を果たしていないとの批判が強まっていた。党関係者は「これがどこまで影響するか」と語る。 万が一、小選挙区で敗れても惜敗率によっては比例で復活できるが、永田町関係者は「幹事長が小選挙区で敗れたとしたら衝撃は大きい」と語る。地元で選挙戦を終えた幹事長にどんな結果が下るのか大きな注目が集まる。 ≪太氏確かな手応え「逆転の一票を」≫ 甘利氏と大激戦を展開している太氏は30日、神奈川県大和市などで街頭に立ち「相手の背中が見えてきた。逆転の一票をお願いします」と訴えた。 赤い半袖のラガーシャツを着てマイクを握ると、16年に発覚した甘利氏の現金授受問題を念頭に「問題を起こしても説明責任を果たさない」と批判するなど、無党派層への浸透を図った。 巨大与党の選挙を取り仕切る甘利氏討ちに向けて陣営の士気は最高潮に達しており、選対関係者は「全国的に注目されることで政治を変えようとする人たちが積極的に投票してほしい」と呼び掛けた。
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説明責任を果たさない人が、自民党の幹事長とは笑える。
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