今季限りで勇退する日本ハムの栗山英樹監督(60)の後任として04~06年に同球団でプレーした新庄剛志氏(49)の就任が有力となっていることが22日、分かった。阪神やメッツでも活躍した新庄氏は06年限りで現役を引退後、野球界を離れていたが、昨年12月に現役復帰を目指し12球団合同トライアウトに参加。最近も、SNS上で日本ハム復帰をにおわせる投稿が注目を集めていた。
12年から10年間指揮を執り、16年の日本一を含む2度のリーグ優勝を果たした栗山監督が今季限りで退任する日本ハム。退任が正式に発表された16日、川村浩二球団社長兼オーナー代行は、次期監督について「まだ話せる段階ではない」としつつ「全くの白紙ではない」と語った。水面下で後任候補の選定が進んでいることを示唆していた。
にわかに浮上してきたのが、かつて背番号1を背負い、札幌ドームを沸かせた男の存在だ。昨年12月のトライアウト参加前、インドネシアのバリ島で暮らしていた新庄氏は18日、ツイッターに「日本に戻ってきた理由がここにある」と投稿した。加えて、ツイッターのヘッダーを現在建設中の日本ハムの新球場「エスコンフィールド北海道」とみられる画像に変更。23年に開場する同球場への思いをにじませた。
阪神を皮切りに日米4球団でプレーして日米通算1524安打、225本塁打をマークした新庄氏。03年オフに「これからは、パ・リーグです」と米国から日本球界に電撃復帰し、日本ハムで北海道移転元年の04年から06年までプレーした。
北の大地ではファンへのアピールに全力を尽くすと同時に、野球にも真摯(しんし)に取り組む姿が際立った。「一番自信があるのは守備」と俊足と強肩を生かした外野守備や、パンチ力のある打撃で、06年の球団25年ぶりのリーグ優勝、44年ぶりの日本一に大きく貢献。その際には若手選手らを「野球を楽しめ」と鼓舞し、「モチベーター」としてチーム全体の底上げにも一役買った。こうした姿が、球団に高く評価されているとみられる。
3年連続Bクラスが決まった日本ハムは、投打に再建の途上にある。中でもチーム打率・232、438得点、75本塁打はいずれもリーグワースト(22日現在)。待望されているのは、中軸を担う生え抜きのスターの育成だ。17年ドラフト1位で今季イースタン・リーグ本塁打王の清宮、高卒3年目で今季7本塁打の野村ら、潜在能力の高いスター候補生は少なくない。
新庄氏は、14日には「険しい道はどうやって新しい道をつくり、通り抜けていくかを考えていく過程が楽しい ゴールは無難な道を歩いていくより、早くたどり着く!!」などとツイート。それは一足早い所信表明にも映った。
◇新庄 剛志(しんじょう・つよし)1972年(昭47)1月28日生まれ、福岡県出身の49歳。89年に西日本短大付からドラフト5位で阪神に入団。01年から大リーグのメッツ、ジャイアンツでプレーし、04年から日本ハムで国内に復帰。06年限りで現役を引退した。NPBでの通算成績は1411試合で打率・254、205本塁打、716打点、73盗塁。ベストナイン3度、ゴールデングラブ賞10度。7度出場したオールスターでは2度のMVPに輝いた。右投げ右打ち。
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サービス精神旺盛で、チームのムードを変え、集客力アップにつながりそうです。
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