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ウクライナ侵攻作戦に参加していたロシア海軍黒海艦隊の旗艦の大型巡洋艦「モスクワ」(約1万2500トン)が黒海沖で沈没したことで、プーチン政権や露海軍は大きな衝撃を受けている。露側は人的被害の詳細を公表していないが、約500人とされる乗組員に多くの死傷者が出たとの見方が強まっている。
露国防省は16日、「モスクワ」の乗組員とされる兵士が、黒海艦隊が拠点にしているウクライナ南部クリミアで、露海軍のニコライ・エフメノフ総司令官から訓示を受ける映像を公開した。「モスクワ」の乗組員の姿が公開されたのは、ロシア側が沈没を認めた14日以降、初めてだ。映像には最大約100人が映っていた。沈没時に避難した乗組員とみられる。
露国防省は、乗組員は「モスクワ」に搭載していた弾薬の爆発後、付近の艦艇へ避難したと説明したが、死傷者の詳細は明らかにしていない。
ウクライナ当局は14日、爆発の衝撃や海が荒れていたことで「モスクワ」の救助活動は難航したとの見方を示していた。SOS信号を受けて駆けつけたトルコの船が救助できたのは約50人だったという情報もあり、多くの死傷者が出た可能性がある。
米CNNによると、米国防総省の高官は15日、ウクライナの対艦ミサイル「ネプチューン」2発が命中したことを確認した。ロシア軍は、ネプチューンを製造していた首都キーウ(キエフ)近郊の軍需工場を攻撃した。撃沈されたことを事実上、認めた動きとみられている。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、露海軍で艦隊の旗艦が戦時に沈没したのは、1905年の日露戦争の日本海海戦で、バルチック艦隊の旗艦が日本の連合艦隊の攻撃により撃沈されたのが最後という。
「モスクワ」は艦隊の司令塔の役割を果たす旗艦で、自国の首都名を冠しているだけに、プーチン露大統領に強い衝撃を与えているのは間違いない。プーチン氏が今後、ウクライナに対し、大規模動員などを通じて攻撃を強化する可能性が指摘されている。
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死傷者多数の不毛な戦争は、いつまで続くのでしょうか。軍事侵攻失敗も長期化の様相です。
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