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ウクライナのゼレンスキー大統領は現地時間の18日夜、ウクライナ東部ドンバス(ドネツク、ルガンスク両州一帯の総称)でロシア軍が「長い間準備をしてきた戦いを始めた」と明らかにした。首都キーウ(キエフ)周辺などから撤収した露軍は東部の完全制圧に向けた新たな攻勢を始めるとみられており、本格的な侵攻を開始した可能性がある。 ウニアン通信によると、ゼレンスキー氏は「そこ(ドンバス)にはかなりの露軍部隊が攻勢のために集結した」と語り、「我々は(国を)守り、戦う。何も渡すつもりはない」と徹底攻勢の構えを見せた。ウクライナ大統領府のイエルマク長官も「戦争の第2段階が始まった」と宣言し、「我が軍を信頼してほしい」と呼びかけた。 ウクライナ東部では露軍による砲撃などが相次いでおり、ルガンスク州のクレミンナでは18日、市街戦が始まったと伝えられていた。ウクライナ国防省は18日、「侵略者は東部での攻勢のための部隊再編成を事実上終えた」と発表し、新たな攻撃が迫っているとの認識を示していた。 ソーシャルメディア上ではドンバス地方で露軍による砲撃とみられる映像が投稿されているほか、北東部ハリコフ州や南部ミコライウ州でも爆発があったと伝えられている。露軍がウクライナ東部や南部で広範な攻撃を始めた可能性がある。 米国防総省高官も18日、記者団に対し、ウクライナ国内に投入されている露軍の大隊の数が11増えて76になったとの分析を明らかにした。高官は「全てが(東部)ドンバスにいるかどうかは分からない」としながらも、露軍の全部隊が現在はウクライナ東部と南部にいると説明した。 最も激しい戦闘が行われているのは、東部ドネツクとポパスナと呼ばれている町の周辺で、砲撃と空爆が中心になっている。ロイター通信によると、ドネツクでは18日、露軍の砲撃により4人が死亡した。 南東部の要衝マリウポリでは、露軍が製鉄所内に立てこもるウクライナ戦闘員に対し、17日午後1時までの投降を求めたが、ウクライナ側は拒絶し、徹底抗戦の姿勢を強めている。製鉄所内には子供を含む市民ら約1000人が避難しており、ロシア側が大規模攻撃を開始した場合、多数の民間人犠牲者が出る恐れがある。ウクライナ側はロシア側に人道回廊の設置を求めているが実現していない。ウクライナ側はマリウポリの部隊が壊滅した場合、停戦交渉の継続が困難になるとの見方を示している。 戦闘は東部や南部以外でも続いている。西部リビウでは18日、露軍によるミサイル攻撃で民間人1人を含む7人が死亡した。リビウ当局によると、ミサイル計4発が撃ち込まれ、うち3発は軍関係ではない倉庫に、1発はガソリンスタンドに命中したという。【ブリュッセル宮川裕章、ワシントン西田進一郎】
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ロシア軍を追い払って、自国を守るしかないでしょう。
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