ロシア政治を専門とする筑波学院大・中村逸郎教授が18日、フジテレビ系「Live News イット!」(月~金曜後3・45)に生出演し、ロシア軍が陥落を目指しているとみられるウクライナ南東部マリウポリの今後と、ロシア側の今後の出方について展望した。
ロシア国防省は、マリウポリに残るウクライナ軍兵士に対し、日本時間の17日夜までに投降するよう求め、応じない場合は「全員を殺害する」と通告。ウクライナ側は徹底抗戦を宣言している。
現在、マリウポリには10万人ほどの市民が取り残されているとみられる。中村氏はロシア軍の現状について「何とかマリウポリ全体を制圧したいんですけど、かなり焦ってまして」と指摘。「『命が惜しかったら全員逃げろ、でないと殺害する』という非常に厳しい言葉を発している。戦術核(兵器)というのを使用して、マリウポリを一気に破壊する(可能性がある)と」と見通した。実際、「ヨーロッパ、アメリカではマリウポリに戦術核が使われるのではないかという話がどんどん出てきている」と、核兵器の使用が現実味を帯びてきているという見方が高まっているという。
中村氏によると、戦闘が本格化するのは、マリウポリ陥落後の可能性があるという。「今やっているのは戦争じゃない。ロシアから見たら“特別な軍事作戦”なんです。国際法上に見れば、戦争じゃなくて紛争なんです」。ロシアにとって栄光の日と言われる5月9日の戦勝記念日が迫る中、マリウポリ陥落をその“戦利品”にするとの見方もある。中村氏は「今回、『特別な軍事作戦に勝利した』と5月9日に宣言した後、今度は本格的な戦争…国家としてウクライナに宣戦布告し、これまで国際法上の本格的な戦争に突入していく危険性がある」と懸念を示した。
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戦術核を使用したら、世界大戦でしょうか。
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