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岸田文雄首相は17日、新型コロナウイルス禍の次の感染症危機に備え、「内閣感染症危機管理庁」を新設する方針を決めた。 参院選公示直前に決定を急いだのは、6月までに司令塔機能強化策を取りまとめるとの「公約」を果たし、野党の批判をかわすためだ。新組織はつじつま合わせの結果とも言え、新たな感染症に機動的に対応できるかは見通せない。 「内閣感染症危機管理庁を設置する。各閣僚は詳細を検討し、速やかに具体化の取り組みを進めてほしい」。首相は17日、首相官邸で開かれたコロナ感染症対策本部で指示した。 危機管理庁は昨年9月の自民党総裁選で首相が打ち出した「健康危機管理庁」が土台だ。しかし、政府内では「平時に仕事のない役所」「非現実的」などと評判が悪く、首相も政権発足後は封印。12月の所信表明演説では「来年6月までに司令塔機能強化策を取りまとめる」とトーンダウンした。 首相の軌道修正を受け、これまでのコロナ対応を検証する有識者会議の初会合を政府がようやく開いたのは通常国会会期末まで1カ月余りとなった5月11日。6月に間に合わせるには「ぎりぎりのタイミング」(関係者)だった。政府内では、有識者会議がまず提言をまとめ、首相が6月15日の会期末に提言を踏まえた司令塔機能強化策を打ち出す段取りが共有された。 スケジュールありきの検証は「徹底的な分析」(首相)からほど遠かった。政府分科会の尾身茂会長ら関係者からのヒアリングはわずか2回。検証に不可欠とみられた安倍晋三元首相や菅義偉前首相らへの聞き取りは行われなかった。 政府内ではこれと並行して司令塔機能強化策の用意が進められた。官邸関係者によると、厚生労働省、財務省、コロナ対策室が水面下でそれぞれの案を主張して対立。新組織を「庁」とするか「局」や「室」にとどめるかを含め、15日の記者会見の数日前まで固まらなかった。 新組織発表の前提となる有識者会議の結論もずれ込み、報告書がまとまったのは15日午後6時からの首相会見直前だった。 「突貫工事」で打ち出された危機管理庁の実効性は不透明だ。組織を率いる「感染症危機管理監」のイメージも固まらず、専任の職員を何人置くかも決まっていない。首相周辺は「まだ時間がかかる」と指摘。厚労相経験者は「既存組織の看板の掛け替えに終わる」と冷ややかに語った。
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この首相、すべての発言が絵に描いた餅で、何もやっていないと思うのは、私だけでしょうか。
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