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岸田文雄首相が掲げた「資産所得倍増プラン」に注目が集まる。少額投資非課税制度(NISA)の大幅拡充などを通じて「貯蓄から投資」の流れを促進して経済を活性化させる考えだ。 ―倍増プランとは。 首相が5月上旬、英ロンドンの金融街シティーでの講演で、看板施策「新しい資本主義」の目玉として打ち出した。約2000兆円もの日本の個人金融資産の半分以上は現金・預金で滞留する。これを株式などの投資に回し、投資先企業が成長すれば、家計には株の値上がり益や配当として恩恵が及ぶ。首相は「インベスト・イン・キシダ(岸田に投資を)」と呼び掛けた。 ―投資促進のため何をするのか。 「一般NISA」で年間120万円、「つみたてNISA」で同40万円の非課税投資枠の拡充を検討。個人型確定拠出年金(iDeCo、イデコ)の加入可能年齢も65歳以上に引き上げる。 ―昨年秋の自民党総裁選で首相は「令和版所得倍増」をぶち上げていたが。 首相は1980年代から広がった競争原理重視の「新自由主義」が格差拡大を招いたとの問題意識を持つ。首相は総裁選で「中間層の拡大に向け分配機能を強化し、所得を引き上げる」とアピール。分配の財源として、富裕層への増税となる金融所得課税の強化を目指した。これが市場から「株式市場を敵に回す姿勢」と見なされ「岸田ショック」と呼ばれる株価下落を招いた。そこで、今度は金融資産などが生み出す利息や配当に代表される資産所得の倍増に看板を掛け替えた。分配から成長重視に軌道修正したと言える。 ―倍増プランの実現性は。 大和総研によると金融資産が100万円未満の世帯は日本の全世帯の2割を超える。個人金融資産は高齢者層に偏在しており、投資への税優遇拡充は所得格差を一段と広げかねない。現役世代が長期にわたって資産形成に取り組むには、投資の原資となる賃金の上昇が不可欠だ。働き手の稼ぐ力を高めるためのスキルアップ支援も求められる。
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投資で儲かるは詐欺と同じでしょう。
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